ここでは、「着く」と「付く」の違いについて、それぞれの意味や例文、類語と共に分かりやすく解説します。
「着く」とは
「着く」は主に物理的な移動を終えて、目的地や特定の場所に到達するという意味を表します。また、時間が一定の状態に達するという意味もあります。
「付く」とは
「付く」は、一つの物事が他の物事と結びつくことを表す一般的な日本語の動詞です。その範囲は広く、物質的な接触から精神的、感情的な結びつきまで含みます。
例えば、「テープが壁に付く」は物理的な接触を、「シールが本に付く」は物質的な貼り付けを、「名前が頭に付く」は記憶という意味合いを、「責任が付く」は義務や責任が結びつくことを示します。
「着く」と「付く」の違い
「着く」は、主に移動や到着に関する場面で使用されます。目的地や時間に到達したり、何かが完成したりしたときに使います。特に、自分や物が移動した結果としてある地点に到達することを指します。
「付く」は物が他の物に接触すること、または何かに対して追加されることを指します。具体的には物体が物体に接触・結びついている様子や、特定の事項がリストや文書に追記されることを示します。
「着く」の例文・使い方
- 例文
- 列車が駅に着いた。
- 宅配便が家に着く予定だ。
- 旅行から無事に家に着きました。
- 解説
「着く」は、ある場所、または状態に到達するという意味です。交通手段などを使って目的地についたときや、荷物・情報などが送り場所へ来るときに使います。また、物事が成功や結末に達した時にも使われます。「着く」を使うには、目的地や到達点が明確に決まっている必要があります。そのため、「着く」の対象はあらかじめ決められ、その場所や状態に達することを目指している状況で使われます。
「付く」の例文・使い方
- 「勉強してもなかなか成果が付かない」
- 「彼のネクタイには高級ブランドのロゴが付いている」
3.「一日中働いて、汗が服に付いた」
「付く」は、「着く」に比べて物が他の物にくっつく、または特定の属性や状態が何かに追加される、といった状況を表すのに使われます。これは物質的なものだけでなく、抽象的な概念にも適用されます（例：結果、利益、影響などが「付く」）。「付く」の使い方を理解する上で重要なのは、対象が既存の何かに連結や追加といった形で結びつくことを意味する、ということです。ただし、「付く」と「着く」は音が同じなので混同しやすいので注意が必要となります。
「着く」「付く」の類語・言い換え
「着く」の類語・言い換え：
- 到達する - 物理的な位置や、抽象的な目標地点にたどり着くこと。
- 辿り着く - 多くの困難を経た後に結果的に目的地にたどり着くこと。
- 結びつく - 物事が一定の結果に導かれること。
- 達成する - 目標が設定した結果に達すること。
- 果たす - 役目や義務などを遂げ、結果を出すこと。
「付く」の類語・言い換え：
- 結びつく - 二つの物事が繋がる、あるいは関連を持つこと。
- 接着する - 物質が他の物質にくっつくこと。
- 留まる - 物事がある状態に保持されること。
- 添付する - 追加の情報や資料などを主要な文書に結びつけること。
- 澱む - 液体内で固形物が沈殿して底に留まること。
「着く」と「付く」の違いまとめ
「着く」は一定の場所や時間に到達することを表す動詞で、「会社に着く」という表現があります。一方、「付く」は何かを接着或いは結着する働きを示す動詞で、「シールが付く」のように使用します。両単語は一部状況で交互に使用出来ますが、基本的に意味合いは異なります。