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「忌憚のない」という言葉は、主にビジネスシーンで意見交換やアドバイスを求める際に使われます。

しかし、その正しい意味や使い方を知らないまま使用すると、不自然な印象を与えることもあります。

この記事では、「忌憚のない」の意味やニュアンス、適切な使用場面、さらに実際に使える例文をわかりやすく解説します。

正しい使い方を身につけ、円滑なコミュニケーションを目指しましょう!

「忌憚のない」とは?

まず初めに、「忌憚のない」の読み方やその意味をご紹介します。

「忌憚のない」の読み方

「忌憚のない」は「きたんのない」と読みます。

「忌憚のない」の意味

「忌憚のない」は、遠慮や気兼ねをせずに、率直で正直な意見を述べることを意味する言葉です。

「忌憚(きたん)」は「遠慮すること」を意味し、否定の「ない」と組み合わせることで、本音を隠さずに素直に意見を伝える姿勢を表現します。

「忌憚のない」の使用場面別例文

以下では、「忌憚のない」を使った具体的な例文を、使用場面ごとに詳しく紹介します。

会議や打ち合わせ

プロジェクトの進捗や課題について率直な意見を求めたいとき:

「皆様の忌憚のない意見をお聞かせください」

アンケートや評価

開発中の商品や新サービスについて本音の評価を集めたいとき:

「開発中の商品について、忌憚のないご意見をお聞かせください」

改善点や問題点の指摘

改善点や問題点を率直に指摘したいとき:

「恐縮ですが、忌憚なく意見を申し上げます」

参加者に発言を促す

参加者全員に率直な発言を促したいとき:

「この会議が、忌憚のない意見交換の場となりましたら幸いです」

「忌憚のない」を使う際の主な注意点

「忌憚のない」は便利な表現ですが、使い方を誤ると相手に失礼な印象を与えることがあります。

以下では、「忌憚のない」を使う際に注意すべきポイントを詳しく解説します。

目上の人には使用しない

「忌憚なく」は敬語表現ではないため、目上の人に対して直接使用するのは適切ではありません。

「忌憚のない」という言葉は、本質的に「遠慮しないで」という意味を持つため、目上の方に対して使用すると、言葉の意味合いが逆に失礼に聞こえる可能性があります。

目上の方に率直な意見を求める場合は、「率直なご意見をうかがえますか」や「ご意見いただきたく存じます」といった、より丁寧で敬意を表す表現を選ぶべきです。

クッション言葉を活用する

率直な意見を述べる際は、相手の感情に配慮することが重要です。

「大変恐縮ですが」「僭越かと存じますが」などのクッション言葉を使うことで、意見の鋭さを和らげ、相手への敬意を示すことができます。

これらの言葉を前置きすることで、批判的な意見も建設的に伝えられ、相手との良好な関係を維持しながら率直な意見交換が可能になります。

常に否定形で使用する

「忌憚」は、基本的に否定形でのみ使用されます。

「忌憚のない」「忌憚なく」という形が正しい表現であり、「忌憚のある」という使い方は文法的に誤りです。

この言葉は、「遠慮」や「気遣い」を打ち消す意味で使われるため、常に否定の形で表現されます。

「忌憚のない」の類語・言い換え

「忌憚のない」は率直な意見を求める際に使われる表現ですが、類語や言い換えを知っておくと場面に応じて柔軟に使い分けることができます。

以下では、「忌憚のない」の類語や言い換え表現を例文付きでご紹介します。

「率直」

ありのままで隠すところがない。柔らかい印象で、目上目下問わず使える表現。

例文:

「率直なご意見をお聞かせください」

「あなたの思っていることを率直に述べてください」

「遠慮なく」

気を遣わず、思う存分に行動してほしい時に使う。ビジネス・プライベート両方で使用可能。

例文:

「ご質問等あれば、遠慮なくおっしゃってください」

「遠慮なくお申し付けください」

「ざっくばらんに」

もったいぶらず、率直に心情を表現する。カジュアルな印象が強く、同僚や目下の人に使いやすい。

例文:

「この場では、ざっくばらんな意見交換をしましょう」

「感じたことを、ざっくばらんに話してください」

「歯に衣着せず」

はっきりと率直に意見を言うこと。褒め言葉として使われることが多い。

例文:

「彼は正々堂々と歯に衣着せない論法で、相手を論破した」

「彼女はいつだって歯に衣着せぬ言い方で、ファンを増やしている」

「気兼ねなく」

特徴: 「あれこれ気にせずに」と気持ちに重きを置いた表現。行動よりも心理的な側面を重視する。

例文:

「ご希望がございましたら、お気兼ねなくお申し付けください」

「気兼ねなく話してください」

「忌憚のない」意見をもらった時の返答の仕方

「忌憚のない意見」をもらった際は、以下のポイントを意識して返答することが重要です:

  1. 感謝の気持ちを示す
    率直な意見を提供してくれたことに感謝を伝えます。
    例: 「貴重なご意見をありがとうございます。」
  2. 前向きな姿勢を示す
    意見の参考になる点を具体的に挙げ、建設的に受け止めます。
    例: 「ご指摘の部分は大変参考になります。」
  3. 感情的にならない
    否定的な意見でも冷静に対応し、相手の意見を尊重します。
    例: 「率直なご意見をいただき、非常に勉強になりました。」

具体的な返答例

  • ポジティブな意見の場合

「貴重なご意見、大変参考になりました。」

「建設的なアドバイスをいただき、ありがとうございます。」

  • やや批判的な意見の場合

「率直なフィードバックをいただき、ありがとうございます。改善点を真摯に受け止めます。」

「貴重なご指摘に感謝いたします。今後の取り組みに活かしてまいります。」

「忌憚のない」まとめ

「忌憚のない」は、率直な意見を求める際に使える便利な表現ですが、使う場面や相手によって注意が必要です。

目上の人に使用する際にはクッション言葉を添えたり、類語や言い換え表現を活用することで、より丁寧で適切な印象を与えることができます。

この記事で紹介した例文や注意点を参考に場面に合った表現を選ぶことで、円滑なコミュニケーションを図ることができます。

ぜひ実践して、信頼される言葉遣いを心掛けてみてください。