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ビジネスや日常のやりとりで「送る」という言葉を目上の人に使う際、正しい敬語表現を使うことは欠かせません。

この記事では、「送る」の適切な敬語表現や実際の使用例、注意点について詳しく解説します。

丁寧な言葉遣いをマスターし、相手に深い印象を与えることができるようになりましょう。

「送る」を目上の人に使う際の敬語表現

まず初めに、「送る」を目上の人に使う際の基本的な表現をご紹介します。

「お送りします」

「お送りします」は、目上の人に対して「送る」という行為を丁寧に表現する際に最も一般的で適切な敬語表現です。

この表現は、手紙、メール、荷物、書類などを送付する場面で幅広く使用できます。

  • ビジネスメールで「報告書をお送りします」
  • 取引先に「サンプル商品をお送りします」
  • 上司に「資料をお送りします」

「お送りいたします」「お送り申し上げます」はより丁寧

「お送りいたします」「お送り申し上げます」は、目上の人に対して最も丁寧な「送る」の敬語表現です。

「お送りいたします」は、一般的なビジネスシーンで広く使われる丁寧な表現で、相手への敬意を示しつつ、丁寧でさりげない印象を与えます。

一方、「お送り申し上げます」は、さらに格式が高く、より厳粛な場面や重要な文書で使用される傾向があります。

その他の「送る」の敬語表現

次に、「お送りします」以外に使われる「送る」の敬語表現をご紹介します。

「送らせていただきます」「送付させていただきます」

「送らせていただきます」は、物を送る行為を丁寧に伝える謙譲語で、メールやFAX送付時によく使われます。

  • 「詳細資料をFAXで送らせていただきます。」
  • 「請求書を送らせていただきますのでご確認ください。」

「送付させていただきます」は、物品や資料を正式に送る際の堅い表現で、ビジネスシーンで適しています。

  • 「商品のカタログを送付させていただきます。」
  • 「資料は一週間以内に送付させていただきます。」

「添付させていただきます」

「添付させていただきます」は、メールや文書に資料やファイルを添付することを伝える際に用いられます。

  • 「お世話になっております。先日の会議の議事録を添付させていただきましたので、ご確認ください。」
  • 「必要書類を添付させていただきました。ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。」

「送る」を目上の人に使う際の注意点

目上の人に「送る」を使う際は、表現や言い回しに注意が必要です。

正しい敬語の使い方や避けるべき誤用を押さえるために、以下のポイントを確認しましょう。

「〜させていただく」は先方の許可を得た際のみ使える

「〜させていただく」という表現は、相手からの許可を得た場合にのみ使用することが重要です。

この敬語は、自分の行為を相手に対して謙譲する意図がありますが、無断で使うと失礼にあたります。

例えば、「お送りさせていただいてよろしいでしょうか」といった確認を行うことで、相手への配慮を示すことができます。

「送らさせていただきます」は間違い

「送らさせていただきます」という表現は、敬語として不適切です。

このフレーズは、「送る」という動詞に「させていただく」を組み合わせていますが、実際には二重敬語となり、相手に対して失礼にあたります。

正しい敬語表現は「お送りいたします」や「お届けいたします」です。

クッション言葉を入れてより丁寧な表現にする

クッション言葉を用いることで、敬語表現をさらに丁寧にすることができます。

例えば、「お送りする」という表現の前に「失礼いたしますが」や「お手数をおかけしますが」といった言葉を加えることで、相手への配慮が伝わり、より丁寧な印象を与えます

「お送りします」の使用例

  • 「本日中に資料をお送りします。」
  • 「商品の発送が完了しましたので、追跡番号をお送りします。」
  • 「イベントの詳細をメールでお送りしますのでご確認ください。」

「送らせていただきます」の使用例

「送らせていただきます」という表現は、主に3つの場面で使用されます。

物を送る場合

  • 「ご依頼のサンプルを送らせていただきます」
  • 「ご注文いただきました商品を本日送らせていただきました」

情報を送る場合

  • 「詳細についてはメールで送らせていただきます」
  • 「来週の会議の資料を送らせていただきました」

人を送る場合

  • 「本日は天候が悪いので、駅まで送らせていただきます」
  • 「本来であれば私が参加すべきところですが、代わりの者を送らせていただきます」

目上の人に使える「送る」の英語表現

目上の人に「送る」を英語で伝える際は、丁寧な表現を選ぶことが重要です。以下では、送付する場合と送付を依頼する場合の適切な英語表現をご紹介します。

送付する場合

メールで送る際の表現

  • "I am writing to send you..."
  • "I would like to forward..."
  • "I am sending this to you regarding..."

文書や資料を送る際の表現

  • "Please find attached..."
  • "I have attached the document for your review..."
  • "I am forwarding the following information..."

送付を依頼する場合

送付を依頼する際の基本的な表現

  • "Would it be possible to send..."
  • "Could you please forward..."
  • "Would you be able to send me..."

より丁寧な依頼の仕方

  • "If you could be so kind as to send..."
  • "I would be grateful if you could send..."
  • "Would you mind sending..."

「送る 敬語」まとめ

敬語表現は、相手に敬意を示すだけでなく、自分自身の信頼感を高める重要なスキルです。

「送る」の敬語表現も、適切に使い分けることで、円滑で丁寧なコミュニケーションが可能になります。

今回ご紹介した表現や注意点を参考に、ビジネスや日常でのやりとりに活かしてみてください。

正しい敬語の習得を通じて、より豊かなコミュニケーションを目指しましょう。