「企業にテレワークを導入する具体的なやり方について知りたい!」
「テレワークを導入するにあたってのコツはあるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
近年は、新型コロナウイルスの影響もあってテレワークを導入する企業が増えています。
しかし、本格的に導入する前に、社内の理解を得ながらステップを踏んで徐々にテレワーク化を進めていくことをおすすめします。
こちらの記事では、テレワークを企業に導入する具体的なやり方や必要な準備、成功させるためのコツなどを詳しく解説していきます。
テレワークの導入を検討している企業の担当者の方にとって役立つ内容となっているので、ぜひ参考にしてください!
- まずはテレワークを導入する目的を明確にしよう
- 説明会などを通じて社内の理解を得ることも重要
- 勤怠管理やテレワーク中のルールなども決めておくのがおすすめ
- 企業がテレワークを導入するメリットは非常に大きい
日本におけるテレワークの導入状況
2020年に発生した新型コロナウイルスの影響から、感染症予防のためにテレワークが推進されています。
総務省は積極的にテレワークを推進しており、「デジタル後進国」である日本においても急速に普及が進んでいます。
具体的なデータを見てみると、令和2年(2020年)には56%の企業がテレワークを導入したことから、多くの人が「在宅勤務」「テレワーク」を経験したことでしょう。
コロナによる外出制限が緩和された影響から、2021年の調査ではテレワーク実施率は全体の38.4%に下がってしまいましたが、それでもコロナ禍以前に比べるとテレワークの導入は進んでいます。
出典:令和3年 情報通信白書
実際に、多くの社員から「出社したくない」「テレワークの方が快適」という声があることから、今後ますますテレワークは浸透していくでしょう。
そもそもテレワークとは
そもそも、テレワークとは英語の「tele(離れて)」と「work(働く)」の二つの単語を合わせた造語です。
ICTを活用し、オフィスに出勤しなくても仕事ができる環境を整えることで、場所の制限にとらわれない働き方が実現できます。
なお、テレワークの中には、下記の3つの働き方が含まれています。
在宅勤務
在宅勤務とは、文字通り在宅で仕事をする働き方で、オフィスに行かずに自宅で業務を行うテレワークの形態です。
出勤に関する手間やコストがカットできるので、通勤時間として使っていた時間を生産性のある仕事に充てることができるようになり、社員の生産性アップが期待できます。
他にも、育児・介護の必要があってフル出勤することが難しい場合や、怪我や病気などで通勤ができない社員も仕事を続けやすくなることから、雇用を守れるというメリットもあります。
また、台風などの自然災害が起きて公共交通機関がストップしても業務が停滞することは無いので、気象条件や感染症の状況に関係なく事業が継続できる点も魅力です。
サテライトオフィス勤務
サテライトオフィスとは、会社のオフィス以外の仕事スペースを指します。
つまり、サテライトオフィス勤務は所属している事業所以外の事業所や遠隔勤務用のスペースで勤務を行う働き方です。
例えば、東京の本社に所属しており本来は東京まで出社する必要がある社員でも、自宅が横浜にある場合は横浜近辺で仕事ができた方が合理的です。
そこで、所属以外に通いやすい支社がある場合に、その支社においてテレワーク用のスペースを設けて業務を行うといった例が考えられます。
在宅勤務とは違って出勤の手間が無くなるわけではありませんが、労力を大きく減らせるメリットがあります。
モバイルワーク
モバイルワークとは、電車やバスの中など交通機関であったり、カフェやコワーキングスペースを利用して行う働き方を指します。
近年は、カフェやファミレスで仕事をしている会社員を見かける機会が増えましたが、あのような働き方がモバイルワークの典型例です。
営業職など、オフィスを出て移動する機会が多いような社員が活用しやすい働き方で、場所にとらわれない働き方を認めることで隙間時間での業務効率化が進むメリットがあります。
テレワーク導入のやり方をステップ別に解説
続いて、テレワークを導入するにあたって必要なステップを解説していきます。
ステップを踏まずに導入を進めると、社内の理解を得られずにかえって非効率になってしまうので気を付けましょう。
1.テレワークの導入目的を明確にする
テレワークの導入を進めるにあたって、「多くの会社が取り入れているから」という漠然な理由で始めるよりも、まずテレワークを導入する目的を明確に決めておくことが大切です。
目的がおざなりだったり曖昧だと、テレワークの導入効果を測る際に明確な指標が得られないため、導入効果が把握できなくなります。
また、「なんとなく導入する」と、社員も「なんとなく働く」ようになってしまうので、業務の生産性を高めるためにも目的を明確にしましょう。
なお、導入する目的の例としては下記のようなものが挙げられます。
<テレワーク導入の目的例>
- 社員の生産効率の上昇
- 社員の職場への満足度の向上
- 育児や介護による離職の防止
- 幅広い人材の獲得
- 交通費やオフィスコストの削減
- 業務で使用する書類の電子化
- 災害時などにおける事業継続
- 企業のイメージアップの一環
2.プロジェクトチームを設置する
テレワークの導入目的を決めたら、テレワークを推進していく体制を作ることが大切になります。
例えば、50代や60代などの、一般的に「テレワークに対応できない可能性が高い」年齢層は、テレワークや在宅勤務に反発する可能性があります。
また、部署によってはフルリモート勤務が難しい仕事内容であることもあるため、社内の各部署にテレワークの意義を納得させることが重要です。
例えば、
- 経営企画部門
- 総務・人事部門
- 情報システム部門
- テレワーク導入の対象となる部門(デジタルサポートなど)
上記のように、プロジェクトチームを編成し、業務を分担しながらテレワークを推進するのがおすすめです。
3.テレワークの対象・導入形態などを決める
導入目的を決めて、プロジェクトチームを設置するなどして社内の理解を得られる体制を整備したら、具体的にどのように導入していくかを決めていく必要があります。
下記で解説する5つの項目に分けて考えると、社員の満足度や業務生産性もアップすると思われるので、参考にしてください。
導入コスト
テレワークを導入する際には、様々なコストが発生するので予算との兼ね合いには注意しましょう。
発生するコストとして考えられるのは、
- デバイス・機器の購入費用
- Wi-Fi環境の整備
- ITツールの導入費用、
- テレワーク用のデスクや椅子(必要に応じて)
上記のものが挙げられます。
初期コストは発生しますが、結果的に社員の生産性が高まれば簡単にペイできる可能性が高いので、現場の意見を踏まえつつ最適な環境作りをしていきましょう。
対象社員
テレワークの対象とする社員は、仕事内容やテレワークの恩恵を受けられる度合いによって決めると良いでしょう。
また、併せて導入目的に基づいて対象を絞り込み、「テレワークの方がいい人」「テレワークがそぐわない人」に分かればミスマッチを防ぐことができます。
例えば、「離職率を下げること」が目的であれば、介護・育児などの必要性がある社員を対象にするなど、テレワークの恩恵を十分に受けられる社員を選ぶと良いでしょう。
このように、家庭環境なども加味することで、社員満足度は高まっていきます。
導入形態
テレワークには先述したように
- 在宅勤務
- サテライトオフィス勤務
- モバイルワーク
上記の3形態があります。
各形態に応じて特徴や働き方は異なるため、職種に応じて最適な形態を選ぶと良いでしょう。
例えば、営業など移動を多く伴う社員はモバイルワーク、何らかの理由で恒常的(または一時的)に通勤が難しい社員には在宅勤務が適しています。
また、最近ではサテライトオフィス専用のレンタルスペースも増えているので社員のニーズ次第では導入する価値があります。
なお、特定の形態にとらわれることなく、複数の働き方を導入するのもアリです。
例えば、週の数日は在宅勤務の日、数日はモバイルワークの日を導入するなど、柔軟に運用することで各社員に合った働き方を実現できるでしょう。
テレワークの頻度
すべての勤務日をテレワークにする必要は全くなく、社員の意見を聞いた上でテレワークの頻度を決めると良いでしょう。
例えば、テレワークを導入して間もないトライアル期間では、週に1日~2日の導入にするなど徐々に慣れていくようにするのがおすすめです。
また、いきなりテレワークが導入されると、従前の働き方との違いに戸惑ってしまうことも考えられる上に、自宅がテレワークの環境に適していないケースもあります。
そのため、社員の業務や環境に合わせてテレワークの頻度を検討し、社員が心地よく働けるような体制構築が必要と言えるでしょう。
業務範囲
近年はテレワーク向けのチャットツールやWeb会議ツールが増えているので、様々な業務をテレワークで円滑に行えます。
しかし、業務の性質によってテレワークに馴染む度合いが異なるので、テレワークを適用する業務範囲を決めておくと良いでしょう。
なお、重視するべき対象業務の選定ポイントとして「業務とICTツールの親和性」「コミュニケーションの頻度」「対面コミュニケーションの必要性」などが挙げられます。
具体的には、下記のような業務はテレワークとの相性が良く、導入しやすいです。
- 資料作成
- データ管理
- 社内やクライアントとの連絡・調整
- 人事労務事務
- 業務知識の習得や研修の受講
4.社内制度の再評価を行う
テレワークは社員の仕事ぶりが見えづらくなってしまう分、既存の就業規則や人事評価制度などを変更して社内制度の再評価を行う必要があります。
特に、在宅勤務をする場合はプライベートと仕事の境界が曖昧になってしまうことから、定められた勤務時間を超えたり長時間労働を行ってしまうケースは多々あります。
また、社員の評価を勤務態度ではなく成果物で判断する必要が出てくるので、下記のようなルールや制度を見直してみてください。
- 就業規則
- 給与制度(昇給の仕組みやボーナス)
- 評価の基準など
- 勤怠管理
- 人事評価制度
- ICTツール環境
5.導入計画書・セキュリティガイドラインを作成
続いて、導入計画書・セキュリティガイドラインを作成して、下記のような内容を含めて社員のマニュアルを定めましょう。
- 導入スケジュール
- 対象社員・業務内容
- 実施頻度
- テレワークの制度やルール
- テレワークの検証内容
- セキュリティガイドライン
また、テレワークだと社内情報や顧客情報を外部に持ち出すことになるので、情報漏洩を防ぐためにもセキュリティガイドラインを策定しましょう。
近年は大企業が顧客情報を流出させて問題になっているので、自社の信頼を守るためにもガイドラインの策定は必須です。
6.テレワークの際に必要なツールを準備
テレワークをする際に必要となるICTツールがいくつかあるので、導入して環境を整備しましょう。
なお、一般的に必要となるのは下記のようなツールです。
- Web会議システム
- テレビ会議システム
- チャットツール
- タスク管理ツール
- 勤怠管理ツール
- グループウェア
- セキュリティソフト
特に、チーム内でのコミュニケーションを取るためにも、Web会議システムやチャットツールは必須です。
他にも、ファイルの共有や勤怠関係が簡単にできるツールがあるので、必要なツールを導入して快適にテレワークできるようにしましょう。
7.社内説明会を行う
テレワークの導入にあたって、トップダウンで一方的に話を進めるのでは無く、対象社員や上司などに対して説明することも重要です。
周囲の理解を得られれば導入もスムーズに進むので、社内説明会を実施するなどして導入目的をしっかりと共有しましょう。
社内全体の理解がないと、テレワーク対象外の社員がテレワーク対象社員に対して「サボっている」「やる気がない」というネガティブな認識をされる可能性があります。
社内の信頼関係が毀損してしまうのは大きな問題なので、テレワーク推進の担当者や経営陣だけでなく、社内全体で目的意識を共有しましょう。
また、テレワークが初めての社員にとっては戸惑うことも多いので、社内説明会の中でICTツールの使い方やセキュリティに関する研修を行い、トラブルを未然に防ぐことも重要です。
8.テレワークの試用(トライアル)を行う
社内説明会で社内の理解が得られたら、実際にテレワークのトライアルを始めて社内に浸透させていきましょう。
導入して間もない頃は、知らないことや慣れないことが多いのでトラブルが起こりがちですが、トライアル期間を通じて、トラブルシューティングを作成したりサポート体制を整えることが重要です。
また、繁忙期などの慌ただしい時期にトライアルを始めると、業務が停滞して混乱を招いてしまうことにも繋がるので、時期を選ぶことも意識しましょう。
無理のない時期に無理のない範囲で導入を進めて、社内での理解を深めていきましょう。
9.試用期間の評価と改善を行う
テレワークのトライアルを行ったら、実際に社員の声などを集めて試用期間の評価と改善策を考案しましょう。
テレワークの導入目的は「生産性の向上」「離職率の低下」などが主となるので、当初の目的を達成できそうか・今後本格導入すれば目的達成できる見込みはあるかを考えてみてください。
PDCAサイクルを活用し、少しずつ制度を改善することでテレワークのメリットを享受できるようになるので、しっかりと社内で振り返りましょう。
なお、具体的に振り返るポイントとしては下記のようなものが挙げられます。
- 売り上げなどの成果物の質
- 勤務時間
- 離職率
- 実際に社員が集中できるかどうか
企業がテレワークを導入するメリット
続いて、企業がテレワークを導入するメリットについて解説していきます。
生産が効率的になる
テレワークを導入することで、オフィスへの通勤が不要になるので生産性の高い仕事へ注力できるようになります。
また、通勤に関わるストレスは消耗も激しいので、大きなストレス要因である通勤から解放される点は社員にとって非常に大きなメリットでしょう。
つまり、結果として業務の生産性が向上すると考えられるので、会社にとっても社員にとっても一石二鳥です。
上の図は総務省の行った実際のアンケート結果ですが、テレワークを好意的に捉えている企業が多いことが分かります。
- 25%程度が「非常に効果があった」
- 60%以上が「ある程度効果があった」
と回答していることから、9割近くの企業がテレワークを導入して良かったと認識しています。
固定費が削減できる
オフィスへの通勤が不要になることに伴って、以下のような様々な固定費を削減できるメリットがあります。
- オフィスの賃料
- オフィスの光熱費
- 社員の交通費
- 採用費用
- インクコストや紙の購入費
企業に利益を残すためには、売り上げも重要ですがコストをカットすることも有効な手段となります。
テレワークを導入して働き方を変えるだけで、上記のコストを削減できる可能性があることから、企業にとって大きなメリットと言えるでしょう。
社員の離職を防止する
新型コロナウイルスの発生と拡大に伴い「テレワークをしたい」という社会人は非常に増えました。
また、転職サイトでも「勤務地不問求人」「在宅勤務可能な求人」の件数が増えており、実際に特集ページを組んでいるサイトもあることから、テレワークを導入している企業の方は人材が集まりやすいと言えるでしょう。
逆に、早々にテレワークを導入することで、貴重な人材が流出してしまうことを防ぐことができ、社員の離職防止に繋がります。
魅力的な職場環境や心地よい就労環境を整備することは、定着率の向上に非常に効果的なので、テレワークを導入する意義は大きいです。
企業のイメージアップも期待できる
上の図は、株式会社DYMが2021年卒業の就活生849人を対象に行ったアンケート結果ですが、「テレワーク・リモートワークなど場所に縛られない働き方」を希望している就活生は321人に及んでいます。
ITリテラシーが高い若者にとって、テレワークやリモートワークという選択肢は馴染みやすく、魅力的な働き方です。
つまり、テレワークを導入することで「ホワイト企業である」というイメージを世間に与えることができるでしょう。
また、近年は「働き方改革」「ワークライフバランスも実現」が推進されていますが、テレワークはこれらのニーズにも応えられる望ましい制度です。
会社のイメージアップができれば、魅力的な人材が集まりやすくなるメリットが期待できるので、前向きにテレワークの導入を検討すると良いでしょう。
テレワークにより副業もしやすくなる
テレワークを導入することで、通勤に関連する労力や時間をカットすることができます。
自分の時間が増えることに伴って、「副業に挑戦する」という社員も増えており、テレワークの導入は間接的に社員の副業をサポートできるメリットが期待できます。
社員側のメリット
副業による社員側のメリットとして、下記のようなものが挙げられます。
- 副収入を得られる
- セカンドキャリアへの準備ができる
- 情報網が広がる
- 経験の幅が広がる
- 人間関係が広がる
やはり、本業以外の副収入が得られる点は大きなメリットでしょう。
生活費に充てたり、副業を拡大するための資金にしたり、使い道が自由なお金が増えれば職業人生だけでなく人生そのものが充実します。
また、本業だけでは得られない情報を得られたり、経験や人脈が広がることも大きなメリットです。
経験や人脈が広がればビジネスチャンスが広がったり、またセカンドキャリアに役立つ効果が期待できるので、「本業以外にも様々な経験を積む」ことで副業をしない社員と差が付くことが予測されます。
なお、岸田内閣の「第9回新しい資本主義実現会議」で配布された資料である「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画(案)」の中には、副業を行うメリットとして、
- 副業を通じた起業は失敗する確率が低くなる
- 副業をすると失業の確率が低くなる
- 副業を受け入れた企業からは人材不足を解消できた
という点が言及されています。
会社側のメリット
社員が副業に取り組むことで、本業以外では得られない経験を積み、幅広い知識や知見を獲得できるメリットがあります。
つまり、社員のスキルや能力が高まり、副業で得られた経験を会社に還元することで新たなアイデアに繋がったり新たな視点からの意見が得られるようになります。
結果的に、会社の業績向上に繋がるメリットが期待できるので、副業を解禁する動きは会社にとってもメリットが大きいです。
また、近年は副業にチャレンジしたいと考えている人が増えていることから、副業をサポートしてくれる企業の方が優秀な人材が集まりやすいです。
もちろん、副業に関連したルール作りも必要にはなりますが、テレワークの導入と副業の解禁を進める企業は多くあります。
テレワーク導入によるデメリットと解決方法
メリットに続いて、テレワーク導入によるデメリットと解決方法について解説していきます。
勤務時間の管理が難しい
テレワークだと実際の働きぶりを見ることができないので、社員の勤務時間に関しては自己申告制になるケースが多いです。
自己申告であることを悪用して、実際よりも長時間働いていると申告して残業代を得ようとするケースや、会社が所定の時間以上の労働を要求してしまう可能性もあります。
解決方法
テレワークにおける勤務時間管理用のシステムは商品化されているので、システムを導入すれば概ねの問題は解決できます。
勤怠管理できるツールを導入したり、パソコンのログ・会社のシステムへのログイン履歴で勤怠時間を管理する方法もあるので、最も適した方法を選びましょう。
コミュニケーションが足りなくなる
リモートワークを導入すると、社員同士でのコミュニケーションが不足しやすくなってしまう弊害があります。
仕事で聞きたいことがあっても、実際に出勤している場合よりも聞きづらい状況と言えるので、疎外感を感じてモチベーションが低下してしまう社員がいるのも事実です。
「会社から十分サポートが受けられていない」と感じると、退職に至ってしまうケースも考えられるので要注意です。
解決方法
コミュニケーションの不足は、コミュニケーション機会を作ることによって解決するのが最も手っ取り早いです。
コミュニケーションが不足するとモチベーションの低下にも繋がるので、テレワークの導入は社員の業務生産性の低下をもたらしてしまう可能性があります。
そのため、チャットツールやバーチャルオフィスツールなどを利用活用するなどして、社員同士・チーム内で円滑にコミュニケーションが取れるように環境整備することが有効です。
また、定期的に上司と面談する機会を設けるなどして、モチベーションを維持できるように配慮することも重要です。
テレワークにはMetaLifeがおすすめ
この問題を解決するには、MetaLifeというオンラインコミュニケーションツールを使うのがおすすめです。
MetaLifeでは、社員がオンライン上のスペースにアバターとして集まり、アバター同士を近づけることで会話することができます。
社員が同じスペースにいるため一体感を持ちやすく、近くにいるアバターの声しか聞こえないため現実のオフィスと同じように他の人に話しかけることができます。
スペース上で近くにいる人に話しかけたり、質問したい人のアバターに自分のアバターを近づけて話を聞いたりと、従来のテレワークよりもコミュニケーションが簡単になるでしょう。
社内の情報が漏れる危険性が高まる
テレワークだとオフィス外に情報を持ち出して作業することになるので、オフィス勤務よりも情報漏洩のリスクは高くなります。
実際に、従業員の認証情報が流出してしまう事案やカフェで作業中に会社のPCやUSBが盗まれてしまうような事案が発生しているので要注意です。
セキュリティルールが十分に浸透していないと、情報漏洩が発生して自社の信頼が損なわれてしまうので、ルールの周知や徹底をすることが重要です。
解決方法
情報漏洩リスクを小さくするためには、セキュリティ対策を抜かりなく行うことが重要です。
問題が発生してから動くのでは遅いので、事前に想定される情報漏洩リスクや事案に対する備えや予防法を考えておくなどして、先手を打っておきましょう。
また、会社情報のアクセスは「会社が配布した端末のみで行う」など、ルールを策定した上で周知することも欠かせません。
他にも、テレワークを実施する際に有用なクラウドシステムや閉域接続が可能なネットワークシステムなどが商品化されているので、必要に応じて導入すると良いでしょう。
実際に多くの企業で行われているセキュリティ対策を挙げると、下記のようになります。
- 端末管理を徹底する:MDMによるモバイル端末の一元管理、テレワーク用端末の支給
- セキュリティソフトを導入する:PS(侵入防止システム)・IDS(侵入検知システム)などの導入
- アクセス制御を行う:ファイアウォールによるアクセス制御を行う、IPアドレスを制限する、不要ポートを閉鎖する
- アカウント・認証管理を強化する:多要素認証を義務化する、パスワードの使いまわしを禁止するなど
- ログ管理を行う:不審なログに対する警告を設定
テレワーク導入を成功させるコツ
続いて、テレワーク導入を成功させるためのコツについて見ていきましょう。
導入するシステムのセキュリティ機能を確認
テレワークの導入にあたっては、機器を導入したり通信環境を整えるなど、ICT環境を整備する必要があります。
情報通信システムによって、搭載されているセキュリティ機能や性能は差があるので、事前に自社のセキュリティポリシーと適合するかどうかは必ずチェックしましょう。
もしセキュリティ性能が不十分だと、情報漏洩を高めてしまうので、セキュリティに関しては細かく確認してください。
テレワーク先の経費について取り決めが必要
テレワークを導入すると、社員の自宅における通信費や光熱費の負担が重くなってしまいます。
しかし、厳密に日常生活の利用分として分けることは不可能なので、「テレワーク費用は原則会社負担」とするケースが一般的です。
しかし、事後のトラブルを防ぐためにも、事前に会社と社員との間で取り決めを結んでおくと、お互いに安心して仕事できるでしょう。
テレワークに関する国からの助成金
近年は、テレワークを推進するために国から助成金が支給されています。
助成金を有効活用して、会社の負担を軽減しながら上手にテレワークを導入していきましょう。
IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者がITツールを導入した際に活用できる補助金です。
通常、ITツール導入にあたり発生した費用の1/2を補助する制度ですが、現在は新型コロナウイルスの影響を受けて「特別枠」が導入されており、「特別枠」では導入費用の3/4、最大450万円支給がされています。
「IT導入支援事業者」から申請・手続きのサポートを受けつつ、自社の課題に合ったITツールが導入できる魅力的な制度なので、テレワークの導入を検討している企業は利用すると良いでしょう。
テレワーク定着促進助成金(東京都)
テレワーク定着促進助成金は東京都が行っている助成金で、
- 常時雇用する労働者が2名以上999名以下で、都内に本社または事業所を置く中堅・中小企業等
- 都が実施する「2020TDM推進プロジェクト」に参加している
上記の中小企業が対象となります。
パソコンやタブレットなどのテレワーク機器、セキュリティシステムなどのテレワーク環境の整備に必要な経費を最大250万円補助してくれるので、非常に助かる助成金と言えるでしょう。
なお、助成金額と助成率は常時雇用する労働者数によって、下記のように分かれています。
- 常時雇用する労働者が2人以上30人未満の企業
助成金額:最大150万円 助成率:2/3
- 常時雇用する労働者が30人以上999人以下の企業
助成金額:最大250万円 助成率:1/2
参考:東京都しごと財団
テレワークの導入方法まとめ
- 在宅勤務・サテライトオフィス勤務・モバイルワークという働き方がある
- 導入にあたってはステップを踏むことが重要
- 併せて副業を解禁し、サポートすることも有意義
- セキュリティツールを導入したり、社員教育を施すことも重要
テレワークを導入することで、社員の生産性が高まったり企業のイメージアップに繋がり、企業価値の上昇という効果が得られるメリットがあります。
導入にあたっては、本記事で紹介したステップを踏んで、社内の理解を得ながら進めることが重要となるので、参考にしてください。
テレワークは会社にとっても社員にとってもメリットが大きい働き方なので、ぜひ前向きにテレワークの導入を検討してみてください。
従来のテレワークでは会議を行うのに不便だと感じていたり、コミュニケーションが足りないと感じている方にはMetaLifeがおすすめです。
会議をするときは参加者のアバターを近づけるだけで行うことができ、テレワークで不足しがちな社員同士のコミュニケーションもオンラインで簡単に取ることができます。
MetaLifeを使って、より充実したテレワークを実施してみてはいかがでしょうか。