芥川龍之介は、日本の大正時代を代表する小説家で、独特な文体と深い心理描写で知られています。彼の作品は今も多くの人々に読まれ続けています。
今回は、そんな芥川龍之介の過去の発言や著書から、人間の心の奥深さをえぐる、思索的な名言・格言をいくつかご紹介します。芥川の言葉には、彼の作品同様、人間存在の複雑さや矛盾に対する鋭い洞察が反映されており、読者に強い印象を与えます。彼の名言は、現代にも通じる普遍的な価値を持っています。
芥川龍之介の名言23選
- 人生は常に複雑である。複雑なる人生を簡単にするものは、暴力よりほかにあるはずはない。芥川龍之介
- 完全に自己を告白することは、何びとにも出来ることではない。同時にまた、自己を告白せずには如何なる表現も出来るものではない。芥川龍之介
- あらゆる社交はおのずから虚偽を必要とするものである。最も賢い処世術は、社会的因習を軽蔑しながら、しかも社会的因習と矛盾せぬ生活をすることである。芥川龍之介
- 天才の悲劇は「小ぢんまりした、居心地のよい名声」を与えられることである。芥川龍之介
- 阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。芥川龍之介
- 自由は山巓の空気に似ている。どちらも弱い者には堪えることは出来ない。芥川龍之介
- どうせ生きているからには、苦しいのはあたり前だと思え。芥川龍之介
- わたしは良心を持っていない。わたしの持っているのは神経ばかりである。芥川龍之介
- 幸福とは幸福を問題にしない時をいう。芥川龍之介
- われわれを恋愛から救うものは、理性よりもむしろ多忙である。芥川龍之介
- 女は常に好人物を夫に持ちたがるものではない。しかし男は好人物を常に友だちに持ちたがるものである。芥川龍之介
- 懐疑主義者もひとつの信念の上に、疑うことを疑わぬという信念の上に立つものである。芥川龍之介
- 道徳は常に古着である。芥川龍之介
- 民衆の愚を発見するのは必ずしも誇るに足ることではない。が、我々自身も亦民衆であることを発見するのはともかくも誇るに足ることである。芥川龍之介
- 我々に武器を執らしめるものは、いつも敵に対する恐怖である。しかもしばしば実在しない架空の敵に対する恐怖である。芥川龍之介
- 強者は道徳を蹂躙するであろう。弱者はまた道徳に愛撫されるであろう。道徳の迫害を受けるものは、常に強弱の中間者である。芥川龍之介
- 人間の心には、互いに矛盾したふたつの感情がある。誰でも他人の不幸に同情しないものはない。ところが、その不幸を切り抜けてよくなると、なんとなく物足りなくて、......芥川龍之介
- 人間は時として、満たされるか満たされないか、わからない欲望のために一生を捧げてしまう。その愚を笑う人は、つまるところ、人生に対する路傍の人に過ぎない。芥川龍之介
- 他を嘲るものは同時にまた他に嘲られることを恐れるものである。芥川龍之介
- 正義は武器に似たものである。武器は金を出しさえすれば、敵にも味方にも買われるであろう。正義も理屈さえつけさえすれば、敵にも味方にも買われるものである。芥川龍之介
- 天才とは僅かに我々と一歩隔てたもののことである。芥川龍之介
- 人生を幸福にするためには、日常の瑣事を愛さなければならぬ※瑣事(さじ)・・ 取るに足らないつまらないこと。些細なこと。芥川龍之介
- 人生の悲劇の第一幕は、親子となったことに始まっている。芥川龍之介
芥川龍之介のプロフィール
芥川龍之介のプロフィールを表にまとめました。
項目 | 詳細 |
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名前 | 芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ) |
生年月日 | 1892年3月1日 |
出身地 | 東京都 |
職業 | 小説家 |
芥川龍之介の情報は、彼の伝記や文学作品に関する資料に基づいています。彼は「羅生門」や「蜘蛛の糸」など、日本近代文学の古典とされる多くの作品を残しました。
芥川龍之介の名言についてまとめ
今回は芥川龍之介の名言・格言を紹介してきました。彼の言葉は、深い洞察力と文学的な感性を反映しており、私たちの心に深く響くものがあります。
例えば「阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている」という言葉。これは、自己中心的な考え方がいかに狭い世界観を生むかを示唆しています。他人を簡単に判断する前に、自己の視点に疑問を投げかけることの大切さを教えてくれる名言です。
芥川龍之介の名言が、読んだ方々に何か新しい視点や考え方のヒントを提供できれば嬉しいです。彼の言葉には、人生の矛盾や複雑さに対する洞察が込められており、それらを通して私たち自身を見つめ直す機会を与えてくれます。日々の生活の中で見落としがちな、深い人間性や社会の真実に気づかせてくれるかもしれません。