ビジネス用語ナビ

「とんでもないです」は、ビジネスシーンや日常会話でよく使われる表現ですが、実は正しい敬語なのか、多くの人が疑問に思っています。

本記事では、現代では広く使われているこの言葉の意味や使い方、注意点等を具体的な例文とともに徹底的に解説します。

正しいコミュニケーションのヒントを一緒に学んでいきましょう。

「とんでもないです」の意味

「とんでもないです」は、日本語の多面的な表現の一つで、ビジネスシーンや日常会話で頻繁に使われる言葉です。

一見シンプルに見えますが、実は複雑な意味合いを持ち、使い方によって全く異なるニュアンスを伝えることができる興味深い言葉なのです。

正しい使い方を知ることで、より洗練されたコミュニケーションが可能になります。

「とんでもないです」は本来誤り

「とんでもないです」は、文法的に正確な表現ではありません。

「とんでもない」は一つの完結した形容詞であり、「とんでも」と「ない」に分解できないため、「です」をつけることは本来誤りとされています。

正確な敬語表現は「とんでもないことです」や「とんでもないことでございます」となります。

しかし、現代の日本語では文化庁も「とんでもございません」の使用を容認しており、ビジネスシーンでも広く使われています。

「とんでもないです」の3つの意味

「とんでもない」は、実は複数の意味を持つ奥深い言葉です。

その語源は「途でもない」とされ、以下の3つの主な意味があります:

  1. 思いもかけない、意外である
  2. もってのほかである
  3. まったくそうではない、滅相もない(謙遜する場合)

「とんでもないです」の使用例

ここまで、「とんでもないです」には大きく3つの意味があることをご説明しました。

それぞれの意味やニュアンスを理解することで、適切な場面での使い分けができるようになります。以下では、具体的なシチュエーションごとに使用例を挙げてみます。

驚きや意外性を表現する時

「とんでもないです」は、予想を大きく超える出来事や、想定外の状況に遭遇した時に、この表現は驚きや驚嘆の感情を伝えるのに最適です。

例えば、「あの新人が入社早々、驚きの成績を残した」といった状況で、「とんでもないことですね!」と発言することで、その出来事の非日常的な驚きを見事に表現できます。

非難や否定の意味で使用する時

「とんでもないです」は、相手の言動を間接的に非難する際にも使用できます。

不適切な提案や行動に対して、直接的な批判を避けつつ不快感を表現したい場合に効果的です。

例えば、以下のように使用することができます。

例:「Aさんが夜中に海で泳ごうとしてるらしい」

「とんでもない!夜は危険すぎる」

謙遜や丁寧に否定する時 

褒められた時の使用例

「とんでもないです」は、目上の人から仕事を褒められた際に、謙遜の気持ちを込めて使用することが可能です。

例えば、以下のように使用することができます。

上司:「〇〇さんがいなければ、このプロジェクトは成功しなかったよ」

自分:「とんでもないことです。皆さんに助けていただいたおかげです」

感謝された時の使用例

目上の人や取引先から感謝の言葉をいただいた際に、「とんでもないです」を使って謙遜の気持ちを表現できます。

例えば、以下のように使用することができます。

相手:「あなた方の尽力のおかげで商品が売れました」

自分:「とんでもございません。お役に立てて光栄です」

謝罪された時の使用例

目上の人や取引先から謝罪された際に、「とんでもないです」は非常に効果的な表現です。

例えば、以下のように使用することができます。

上司:「昨日は急遽A社との面談に同席できなくなり、申し訳なかったね」

自分:「とんでもないことです。お気になさらないでください」

「とんでもないです」の不適切な使用例

「とんでもないです」は、一見無害に見える表現ですが、実は多くの落とし穴が潜んでいます。

ビジネスシーンや日常会話で、無意識のうちに不適切な使い方をしてしまうと、相手に誤解を与えたり、失礼な印象を残してしまう可能性があります。

目下の人に対して使用する場合

目下の人や同僚、後輩に対して「とんでもないです」を使用する際は、過度に丁寧になりすぎると違和感を与える可能性があります。

例えば、後輩から「あなたの仕事が素晴らしい」と言われたときに、「とんでもないです」と返すと、かえって不自然に感じられます。

このような場合は、素直に「ありがとう」と伝えるか、「まだまだです」程度のカジュアルな表現のほうが自然なコミュニケーションにつながります。

強い否定として誤解される使い方

「とんでもないです」は、使い方を誤ると相手を否定的に捉えられる危険性があります。

特にビジネスシーンでは、相手の提案や意見を完全に否定するように受け取られることがあります。

以下は、誤解を招く可能性のある会話例文です。

チームメンバー:「このプランは効果的だと思います」

リーダー:「とんでもないです。」

「とんでもないです」の類語・言い換え表現

「とんでもないです」は、ビジネスシーンでよく使われる表現ですが、正確な敬語としては議論の余地があります。

謙遜や感謝の気持ちを伝えたい場面で、同じニュアンスを持つ言い換え表現を知っておくことで、より洗練されたコミュニケーションが可能になります。

「恐れ入ります」

「恐れ入ります」は、感謝と謙遜の気持ちを同時に表現できる言葉です。

例文:

「お褒めいただき、恐れ入ります。」

「いつもお世話になっております。恐れ入ります。」

「恐縮です」

相手の厚意に対して申し訳ない気持ちを伝える表現です。

例文:

「お手数をおかけし、大変恐縮です。」

「ご丁寧にありがとうございます。恐縮です。」

「滅相もないです」

より強い謙遜の気持ちを込めて使える表現です。

例文:

「そんな大それたことは滅相もないです。」

「私が代表として発表するなど、滅相もないです。」

「光栄です」

名誉に感じる気持ちを素直に表現できます。

例文:

「このような機会をいただき、光栄です。」

「お褒めの言葉、身に余る光栄です。」

「とんでもないです」まとめ

とんでもないです」という表現は、一見シンプルな言葉ながら、感謝や謝罪、謙遜などさまざまな場面で使える便利なフレーズです。

適切に使えば、相手に敬意や配慮を伝えることができますが、使い方を間違えると誤解を招く場合もあります。

特にビジネスやフォーマルな場面では、状況に応じて慎重に言葉を選ぶことが大切です。

ぜひこの記事で学んだ知識を活かし、日常会話や仕事の場面での表現力を高めてください。