ビジネス用語ナビ

ビジネスメールでの質問や問い合わせは、多くの人が苦手意識を持つ場面です。文章の構成や適切な言葉遣いに悩み、不安を感じる社会人や学生も少なくありません。

本記事では、質問や問い合わせメールの基本的な書き方、具体的な例文、返信時のマナーまでを詳しく解説します。

正しいメールの書き方を身につけることで、相手に分かりやすく伝え、好印象を与えるコミュニケーションスキルを習得できるでしょう。

質問・問い合わせメールや回答メールの基本

質問・問い合わせメールや回答メールは、相手に意図を正確に伝え、適切に対応するための基本的なマナーが重要です。ここでは、そのポイントを分かりやすく解説します。

質問・問い合わせメールへ返信する際のポイント

メールに気付いたら迅速に対応

メールに気付いたら迅速に対応することが、顧客満足度を高める最も重要なポイントで、遅い返信は顧客の不安と不信感を招き、企業のイメージを大きく損なう可能性があります。

たとえ完全な回答ができなくても、受信確認と対応予定時期を伝えることが重要です。

「○営業日以内に詳細な回答をさせていただきます」といった一言が、顧客に安心感を与えることができます。

件名や内容は簡潔に

質問・問い合わせメールへの返信では、件名は、問い合わせ内容を一目で理解できるように具体的に記載しましょう。

例えば、「製品Aの使用方法について」や「サービスBの料金プラン確認」のように、メールの本質的な内容を端的に表現します。

本文も同様に、曖昧な表現や長々とした説明は避け、結論から先に述べ、簡潔に理由や経緯を伝えることが大切です。

「多分」「恐らく」といった曖昧な言葉は使わず、明確で具体的な回答を心がけましょう。

改行をして相手が読みやすくする

読みやすいメールを作成するためには、全角20〜30文字を目安に改行を入れることが重要です。

改行のポイントは、文章の意味のまとまりや文節で区切ることです。単に文字数で区切るのではなく、読み手が内容を理解しやすいように工夫しましょう。

また、段落間に空行を入れることで、メールの構造がより明確になります。挨拶、本文、結びなど、それぞれのブロック間に空行を入れることで、視覚的にも読みやすくなります。

スマートフォンで読まれることを考慮し、過度な改行は避けつつパソコンでも読みやすい文章構成を心がけることが大切です。

プラスな表現を使って返信する

プラスな表現を使って返信する際は、ネガティブな言葉を避け、前向きな姿勢で対応することが重要です。

例えば、「できません」や「対応不可」といった否定的な表現ではなく、「〇〇の方法でご対応いたします」や「別の解決策をご提案させていただきます」のようなポジティブな言葉遣いを心がけましょう。

クレームや問題が発生した際も、単に謝罪するだけでなく、具体的な解決策や今後の改善点を示すことで、顧客の信頼を得ることができます。

さらに、「明日の出荷はできません」ではなく「明後日に出荷いたします」と伝えるなど、建設的で前向きな表現を選ぶことで、相手に希望と安心感を与えることができます。

質問・問い合わせメールをする際のポイント

一目で用件が分かる件名にする

メールの件名は、受信者が一瞬で内容を理解できることが最も重要です。

ビジネスパーソンは1日に平均約50通のメールを受信し、限られた時間で対応しなければなりません。そのため、曖昧な件名は開封されない、または対応が遅れるリスクがあります。

具体的には、「製品Xの不具合について」や「来週の会議日程調整のお願い」など、メールの本質的な目的を明確に示す件名が効果的です。

15文字程度の簡潔な表現で、【緊急】や【至急】などのキーワードを活用することで、さらに注目を集めることができます。

複数の質問・問い合わせ内容は条書きにする

質問や問い合わせ事項が複数ある場合、文章でダラダラと書くと相手が内容を把握しづらくなります。そのため、質問内容を箇条書きにすることが重要です。

箇条書きにすることで、受信者は一目で質問の数と内容を理解できます。

番号や「・」を使用し、質問の前後に「以下の3点について」などの文言を添えると、さらに分かりやすくなります。

具体的には、「1.〇〇について」「2.△△について」のように、それぞれの質問を明確に区切って記載しましょう。

返信期日を設ける

また、具体的な返信期限を明記することで、相手に対する誠意と迅速な対応への意欲を示すことができます。

例えば、「○月○日までに回答いたします」や「3営業日以内に詳細な回答をさせていただきます」といった文言を、メール本文に明確に記載しましょう。

期日を設定する際は、実現可能な現実的な期間を選び、約束した期限は必ず守ることが大切です。

万が一期限までに回答できない場合は、事前に状況を説明し、新たな返信予定日を伝えるべきでしょう。

正しい回答メールの書き方

回答メールを書く際は、相手の質問に明確かつ丁寧に答えることが大切です。ここでは、正しい書き方をステップごとに解説します。

件名

件名は、メールの内容を一目で理解できるように簡潔かつ明確に作成することが重要です。

「Re:」を使用する場合は、元の件名を残しつつ、問い合わせ内容が分かるように工夫しましょう。

例えば、「【ご回答】○○についてのお問い合わせ」や「【会社名】△△に関するご質問への回答」のように、具体的で分かりやすい件名を心がけます。

曖昧な件名は避け、受信者が内容を即座に把握できるようにすることがポイントです。

宛名

メールの宛名は相手の会社名、部署名、役職名、氏名を正確に記載し、相手の氏名が分かる場合は、必ず「○○様」と敬称をつけましょう。

名前が不明な場合は「お客様」と記載します。同じ苗字の人がいる場合は、フルネームで書くことで、より明確に相手を特定できます。

会社名は正式名称を使い、略称は避けましょう。例えば、「(株)」ではなく「株式会社」と正確に記載することで、丁寧さと誠実さを示すことができます。

挨拶・名乗り

メールの冒頭では、まず相手の名前を丁寧に呼びかけることが重要です。

「○○様」と宛名を明記し、お問い合わせいただいたことへの感謝の気持ちを伝えましょう。続いて、自分の所属と名前を簡潔に名乗ります。

「株式会社○○の△△と申します」のように、会社名と担当者名を明確に示すことで、信頼感と丁寧さを表現できます。

要旨

問い合わせメールへの返信では、まず冒頭でお客様のお問い合わせに対する感謝の気持ちを伝えることが重要です。

具体的には、お客様が費やしてくれた時間と労力に対して誠意を込めて御礼を述べ、問い合わせの内容を真摯に受け止めていることを示します。

詳細

回答メールでは、質問の本質を正確に理解し、簡潔かつ明確な回答を心がけることが重要です。

曖昧な表現は避け、具体的な情報を提供しましょう。質問の内容を適切に引用し、回答の根拠や理由も簡潔に説明することで、相手に信頼感を与えることができます。

また、専門用語を使用する際は、相手の理解レベルを考慮し、必要に応じて丁寧な補足説明を加えることが大切です。

結び

メールの結びは、相手への感謝の気持ちと今後のコミュニケーションへの意欲を示す重要な部分です。

お客様の問い合わせに対する誠実な姿勢を伝えるため、丁寧な言葉遣いで締めくくりましょう。

「他にご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください」といった一文を添えることで、顧客との良好な関係性を維持できます。

最後に、署名を入れて、担当者の所属と名前を明記することで、信頼感と責任感を示すことができます。

署名

メールの署名は、ビジネスコミュニケーションにおける信頼性と専門性を示す重要な要素です。

署名には、会社名、部署名、担当者名、連絡先情報(電話番号、メールアドレス)を明確に記載しましょう。

簡潔で読みやすいデザインを心がけ、相手が必要な連絡情報をすぐに見つけられるようにすることが大切です。

【例文】質問・問い合わせメールの書き方

質問・問い合わせメールでは、簡潔かつ礼儀正しく、必要な情報を明確に伝えることが重要です。以下に、シーン別の具体的な例文をご紹介します。

社外向けの質問・問い合わせメール

製品取り扱いを検討している場合

この度、弊社の新製品について、貴社での取り扱いをご検討いただきたく、ご連絡を差し上げました。

つきましては、製品サンプルをお送りし、詳細をご説明させていただきたく存じます。30分程度の面談の機会をいただけますでしょうか。

お手数をおかけいたしますが、ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

プロジェクトの進行状況について問い合わせる場合

突然のご連絡を恐縮ですが、現在進行中の【プロジェクト名】について、進捗状況を確認させていただきたく存じます。

つきましては、下記の点について詳細をお教えいただけますと幸いです。

  • 現在の進捗率
  • 想定されている課題や懸念事項
  • 次回の主要マイルストーン
  • 予定に対する遅延の有無

お忙しい中、大変恐縮ではございますが、ご回答いただけますと幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。

社内向けの質問・問い合わせメール

取扱い商材について質問をしたい場合

日頃より大変お世話になっております。取扱い商材について、以下の点について確認させていただきたく、ご連絡いたします。

  • 現在の取扱い商品ラインナップ
  • 新規取り扱いを検討している商材
  • 仕入れ条件や納期

つきましては、ご多用中誠に恐縮ではございますが、ご回答いただけますと幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。

請求書で事務に確認したい場合

標記の件につきまして、下記の請求書について確認をさせていただきたく存じます。

- 請求書番号:XXXX-YYYY

- 請求金額:¥○○○,○○○

- 請求日:○年○月○日

上記の請求内容について、以下の点を確認させていただきたく存じます。

  1. 請求金額の明細の詳細
  2. 支払期限の再確認
  3. 消費税の計算方法

お手数をおかけいたしますが、ご確認いただけますでしょうか。ご不明な点がございましたら、ご連絡いただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。

【例文】質問・問い合わせへの回答メールの書き方

質問・問い合わせへの回答メールは、相手の疑問を的確に解消し、信頼を築くための重要なコミュニケーション手段です。以下に、シーン別で使える例文をご紹介します。

社外向けの回答メール

商品に関する問い合わせへの返信をする場合

この度は、弊社からの請求書についてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。

お客様からいただいたご質問について、下記の通りご説明申し上げます。

【問い合わせ内容】

- 請求金額の明細

【回答】

請求金額の内訳

  • 商品代金:○○円
  • 消費税:○○円
  • 合計金額:○○円

ご不明な点がございましたら、お気軽に弊社担当者までご連絡くださいますようお願い申し上げます。

クレーム対応する場合

この度は、弊社製品に関しまして多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。ご指摘いただきました件につきまして、社内で詳細に調査いたしました。

具体的には、以下の対応を予定しております:

  • 不具合のある商品の無償交換
  • 原因の徹底的な調査

今後このような事態を二度と起こさないよう、社内体制を強化してまいります。何卒、ご理解とご寛容を賜りますようお願い申し上げます。

今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

社内向けの回答メール

プロジェクト進捗確認に返信する場合

進捗状況の確認メール、ありがとうございます。現在の状況をご報告いたします。

進捗状況:

  • 全体の70%が完了しています
  • 主要マイルストーンは予定通り達成

具体的な完了項目:

  • 要件定義:100%完了
  • 基本設計:80%完了
  • 詳細設計:60%進行中

今後の予定:

  • 残りの詳細設計を来週中に完了
  • 9月16日(月)に最終確認を実施予定

特に大きな課題はなく、順調に進行しております。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。よろしくお願いいたします。

休暇申請への返信する場合

ご提出いただいた休暇申請について、確認いたしました。下記の通り、申請内容を承認いたしますのでお知らせいたします。

  • 申請期間:○月○日~○月○日
  • 休暇種類:年次有給休暇
  • 日数:○日間

特に引継ぎや業務調整について、チームメンバーと事前に調整くださいますようお願いいたします。ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

質問・問い合わせメールに早く返信するためのコツ

質問・問い合わせメールに迅速に返信するためには、効率よく対応できる仕組みを整えることが重要です。ここでは、そのための簡単なコツをご紹介します。

受信時に自動で返信できる仕組みを活用

メールの自動返信機能は、迅速な対応を実現する効果的な方法です。

OutlookやGmailなどのメールサービスでは、簡単に自動返信を設定できるため、休暇中や多忙な時期においても、受信したメールに対して自動的に状況を説明する返信が可能です。

この機能の最大のメリットは、メール対応の工数を大幅に削減できることと、全ての送信者に対して均一な初期対応ができる点にあります。

自動返信メールには、「このメールは自動送信されています」と明記し、具体的な状況や対応予定を簡潔に記載することが重要です。

よく使う返信内容をテンプレートとして保存

問い合わせメールへの返信効率を上げるためには、よく使う返信内容をテンプレートとして事前に準備しておくことが重要です。

基本的な問い合わせパターンを想定し、丁寧で温かみのある文面を心がけながら、具体的な回答や次のアクションを明確にする必要があります。

「商品の在庫確認」「サービス利用方法」「クレーム対応」などの典型的な問い合わせに対して、それぞれ適切な返信テンプレートを用意しておくことで、迅速かつ正確な対応が可能になります。

また、テンプレートは定期的に見直し、最新の情報や顧客の声を反映させることで、常に最適な返信を提供できるようになります。

一元管理できるシステムで対応を効率化

一元管理できるシステムで対応を効率化するためには、問い合わせ管理システムの導入が効果的です。

このようなシステムを活用することで、メール、チャット、問い合わせフォームなど、複数の問い合わせ窓口を一括して管理できます。

特に重要な機能は、問い合わせのステータス管理、担当者の自動振り分け、対応履歴の一元管理です。

これにより、対応漏れを防ぎ、チーム全体で効率的に問い合わせに対応できるようになります。

質問・回答メール例文まとめ

質問・問い合わせメールは、ビジネスコミュニケーションにおいて欠かせない手段です。相手の立場を考えながら、明確で簡潔な文章を書くことが成功のポイントとなります。

ここで紹介した例文やポイントを活用して、自分に合ったメール作成スキルを磨き、効果的なやり取りを目指しましょう。

今日から実践して、ビジネス文書の質をさらに高めてみてください。