「ございますでしょうか」は、一見丁寧に聞こえる表現ですが、敬語として正しいのでしょうか?
この記事では、「ございますでしょうか」の正しい使い方や、二重敬語を解消するための適切な言い換え表現をご紹介します。
適切な敬語を身につけて、より丁寧で好印象なコミュニケーションを目指しましょう!
「ございますでしょうか」は正しい敬語?
「ございますでしょうか」は丁寧な印象を与える表現ですが、正しい敬語かどうか迷うこともあるでしょう。
まず初めに、「ございますでしょうか」の意味や敬語としての正しさを解説します。
「ございますでしょうか」の意味
「ございますでしょうか」は、「あるだろうか」という推量を丁寧に表す表現として、使われることが多い言い回しです。
「ございますでしょうか」は二重敬語
「ございますでしょうか」は、実は二重敬語と呼ばれる誤った敬語表現です。
「ございますでしょうか」は、以下の理由で二重敬語となります:
- 「ございます」は「ある」の丁寧語
- 「でしょうか」は推量を表す丁寧語
同じ種類の敬語(丁寧語)を重ねているため、文法的に誤りとされます。
「ございますでしょうか」の不適切な使用例
「ございますでしょうか」は二重敬語であり、ビジネスシーンや日常会話で誤って使用される表現です。
以下に、具体的な不適切な使用例をご紹介します。
「質問はございますでしょうか?」
質問時の誤用
- 「質問はございますでしょうか?」
- 「ご不明な点はございますでしょうか?」
「こちらでございますでしょうか?」
確認時の誤用
- 「こちらでございますでしょうか?」
- 「資料の内容はございますでしょうか?」
「お時間はございますでしょうか?」
時間や状況確認の誤用
- 「お時間はございますでしょうか?」
- 「変更点はございますでしょうか?」
「ございますでしょうか」の正しい言い換え表現
「ございますでしょうか」は二重敬語に該当するため、より自然で正しい表現に言い換えることが大切です。
以下では、具体的な言い換え表現をご紹介します。
「ございますか」
最も一般的で適切な言い換え表現です。ビジネスシーンや改まった場面で使用できる、正統的な敬語表現です。
- 「本日のお約束はございますか?」
- 「ご不明な点はございますか?」
「あるでしょうか」
柔らかい印象を与える言い換え表現で、率直に尋ねる際に適しています。
- 「こちらの案件について、注意する点はあるでしょうか?」
「おありですか」
目上の人や顧客に対して使用することができる、非常に丁寧な表現です。
- 「社長はこちらの提案に関心がおありですか?」
「ありますか」
カジュアルながらも丁寧さを保つ表現で、親しい関係や比較的フランクな場面で使用できます。
- 「何か質問はありますか?」
「ございますでしょうか」の英語表現
次に、「ございますでしょうか」の英語表現を見ていきます。
- "Do you have...?"
最もシンプルで汎用性の高い表現です。
例: 「お時間はございますでしょうか」→ "Do you have some time?"
より丁寧な表現としては以下があります。
- "Would you have...?"
- "Is there...?"
- "Could you tell me if you have...?"
「ございますでしょうか」まとめ
「ございますでしょうか」は丁寧に聞こえる一方で、二重敬語として不自然に感じられる場合があります。
ビジネスシーンやフォーマルな場面では、「ございますか」や「おありですか」などの適切な表現に言い換えることで、より正確で洗練された印象を与えられます。
正しい敬語を使うことは、相手への敬意を示すだけでなく、自身の信頼性や印象を高める重要な要素です。
この記事を参考に、敬語表現を見直し、より円滑で丁寧なコミュニケーションを実践してみてください。