履歴書作成時や各種手続きの際、「満年齢」の正しい計算方法に迷った経験がある方は多いのではないでしょうか。
本記事では、満年齢の基本的な考え方から数え年との違い、具体的な計算方法、さらには履歴書での正しい記入方法まで、分かりやすく解説します。
早見表も用意していますので、面倒な計算をすることなく自分の満年齢を確認することができます。
満年齢とは
満年齢は、誕生日を基準として計算する現在の年齢のことです。日本では2022年4月1日から、法律上の年齢の数え方が満年齢に完全統一されました。
ここでは、満年齢の基本的な考え方や計算方法について詳しく解説していきます。
現在の年齢
満年齢とは、誕生日を基準にして計算する現時点での年齢のことです。生まれた時点を0歳として、誕生日を迎えるたびに1歳ずつ加算していく数え方を指します。
たとえば、2023年12月1日に生まれた赤ちゃんの場合、2023年12月1日から翌年11月30日(誕生日の前日)までは0歳、2024年12月1日の誕生日を迎えた時点で1歳となります。
この満年齢の考え方は、日本を含む世界各国で公的な年齢計算方法として広く採用されており、履歴書や公的書類など、ほとんどの社会的な場面で使用される標準的な年齢の数え方となっています。
満年齢を計算する方法
満年齢を計算するには、現在の年から生まれた年を引き、誕生日を迎えているかどうかで1歳を調整します。
具体的な計算方法は以下の通りです:
- 現在の年から生まれた年を引く
- 今年の誕生日をまだ迎えていない場合は、計算結果から1を引く
今年の誕生日をすでに迎えている場合は、そのままの数字が満年齢となります。
例えば、2000年5月1日生まれの人の2024年2月時点での満年齢を計算する場合:
2024年 - 2000年 = 24
2024年2月の時点では、まだ今年の誕生日(5月1日)を迎えていないため、
24 - 1 = 23が満年齢となります。
他の年齢位の数え方
満年齢以外にも、目的や場面によって異なる年齢の数え方があります。年末年齢、年度末年齢、保険年齢など、それぞれの用途に応じた計算方法が存在します。
ここでは、主な年齢の数え方とその特徴について説明していきます。
年末年齢・年度末年齢
年末年齢とは、その年の12月31日時点での年齢を指し、主に保険や年金の手続きで使用されます。計算方法は、その年から生まれた年を引くだけなので、とても簡単です。
一方、年度末年齢は、その年度の3月31日時点での年齢を指します。学校や行政手続きなどで使用されることが多く、4月1日から始まる年度の区切りに合わせた年齢計算方法です。
例えば、2000年5月1日生まれの人の場合:
2024年の年末年齢は、2024 - 2000 = 24歳
2023年度の年度末年齢(2024年3月31日時点)は、2024 - 2000 = 24歳となります。
年末年齢と年度末年齢は、特定の日付での年齢を統一的に扱うために使用される便利な計算方法です。
保険年齢
保険年齢は、生命保険や医療保険の保険料を決める際に使用される年齢の計算方法です。一般的に、契約日の満年齢か契約日の半年後の満年齢のどちらか近い方が採用されます。
保険会社によって計算方法は異なりますが、多くの場合は「6ヶ月誕生日」という考え方を採用しています。
これは、契約日から見て誕生日まで6ヶ月以上ある場合は現在の満年齢を、6ヶ月未満の場合は満年齢に1歳を加えた年齢を保険年齢とする方法です。
例えば、4月1日が契約日で、誕生日が8月1日の場合、誕生日までの期間が4ヶ月なので、満年齢に1歳を加えた年齢が保険年齢として適用されます。
履歴書に年齢を書くときの注意点
履歴書に年齢を記入する際は、正確な満年齢の記入はもちろん、和暦・西暦の統一や提出日の設定など、いくつかの注意点があります。
ここでは、履歴書作成時の年齢記入における基本的なルールを解説します。
履歴書には満年齢を記入
履歴書に記入する年齢は、必ず満年齢を記入します。数え年や年度年齢ではなく、記入時点での満年齢を書くことが一般的なルールです。
また、履歴書を書く際は「記入日現在」の満年齢を記入することが重要です。
例えば、履歴書の記入日が2024年2月1日で、誕生日が2024年2月15日の場合、まだ誕生日を迎えていない時点の満年齢を記入します。
なお、履歴書の年齢欄には満年齢の数字のみを記入し、「歳」という文字は不要です。また、年齢を記入する際は、数字は算用数字を使用するのが一般的です。
記入した満年齢と生年月日の整合性が取れているかどうかも、提出前に必ず確認しましょう。
和暦か西暦のどちらかに統一する
履歴書に日付を記入する際は、和暦(令和、平成など)か西暦のどちらかに統一しましょう。両方を混ぜて使用すると、読みづらい印象を与えてしまいます。
一般的には、生年月日は和暦で記入することが多いですが、最近では西暦表記も広く受け入れられています。
特に、外資系企業への応募や英文履歴書を作成する場合は、西暦での記入が推奨されます。
どちらの表記方法を選ぶにせよ、履歴書全体を通して一貫した記入方法を守ることが大切です。学歴、職歴などの年月も、選んだ表記方法に合わせて統一して記入しましょう。
履歴書の提出日に気を付ける
履歴書の提出日は、実際に企業に提出する日付を記入するのが基本です。面接日や郵送する日が決まっている場合は、その日付を記入します。
ただし、提出日から面接日まで期間が空く場合は注意が必要です。提出日と面接日の間に誕生日がある場合、面接時の満年齢と履歴書に記載した年齢が異なってしまうためです。
このような場合は、面接日に合わせて履歴書を作成し直すことをお勧めします。
また、複数の企業に同時に応募する場合でも、それぞれの提出日に合わせて履歴書を作成するのがベストです。
なお、提出日は必ず算用数字で記入し、年月日を省略せずに記入するようにしましょう。
年齢の記入を間違えた場合
履歴書の年齢記入を間違えてしまった場合、提出前か提出後かによって対応方法が異なります。ミスに気付いた時点での適切な対処法を知っておくことが重要です。
ここでは、年齢記入ミスをした場合の具体的な対応方法について説明します。
提出前の場合は最初から書き直す
履歴書の年齢記入を間違えてしまった場合、提出前であれば必ず新しい用紙で書き直すようにしましょう。修正液や修正テープでの訂正は、誠意が感じられない印象を与える可能性があります。
特に履歴書は、応募者の第一印象を左右する重要な書類です。
書き直す際は、以下の点に気を付けましょう:
- 満年齢の計算が正しいか再確認する
- 生年月日との整合性を確認する
- 記入日現在の年齢になっているか確認する
一枚の履歴書を書くのに時間はかかりますが、清書することで好印象を与えることができます。
提出後の場合は応募先に連絡する
履歴書を提出後に年齢の記入ミスに気付いた場合は、速やかに応募先の人事担当者に連絡を取る必要があります。誠実に対応することで、かえって好印象を与えることもあります。
連絡する際は、以下の点を明確に伝えましょう:
- 記入ミスに気付いた箇所
- 正しい年齢
- 訂正した履歴書を再提出させていただきたい旨
電話で連絡を入れる場合は、まず自分の名前と応募した職種を伝え、その後で年齢の記入ミスについて説明します。メールの場合も同様に、件名と本文で要件を簡潔に説明しましょう。
訂正した履歴書の再提出方法については、人事担当者の指示に従うようにします。
満年齢の数え方
満年齢の計算方法には、西暦を使った計算や表計算ソフトの活用、年齢早見表の利用など、いくつかの方法があります。
ここでは、それぞれの計算方法のメリットと具体的な使い方を解説します。
表計算ソフトを使う
表計算ソフトのExcelを使えば、満年齢を簡単に計算することができます。特に、多くの人の年齢を一括で計算する際に便利です。
Excelでの満年齢の計算方法は以下の通りです:
=DATEDIF(生年月日のセル,TODAY(),"y")
という関数を使用します。TODAYは現在の日付を自動で取得する関数です。
例えば、A1セルに生年月日が入力されている場合:
=DATEDIF(A1,TODAY(),"y")
と入力することで、その人の現在の満年齢が自動計算されます。
なお、特定の日付での年齢を知りたい場合は、TODAY()の代わりに目的の日付を入力することで計算できます。履歴書作成時など、正確な満年齢が必要な場面で活用しましょう。
西暦から計算する
西暦を使った満年齢の計算は、シンプルで分かりやすい方法です。基本的な計算式は、「現在の年 - 生まれた年」から始めます。
ただし、この計算だけでは正確な満年齢にならない場合があります。今年の誕生日を迎えているかどうかで調整が必要です:
- 誕生日前の場合:
(現在の年 - 生まれた年)- 1 = 満年齢
- 誕生日後の場合:
(現在の年 - 生まれた年)= 満年齢
例えば、2000年5月1日生まれの人の2024年2月時点での満年齢は:
2024 - 2000 = 24
まだ誕生日(5月1日)を迎えていないため、
24 - 1 = 23歳が満年齢となります。
年齢早見表を使う
年齢早見表を使うと、生年月日から現在の満年齢を簡単に確認することができます。
表は縦軸に生まれた年、横軸に現在の月が記載されており、交差するところに満年齢が表示されています。
早見表の使い方は以下の通りです:
- まず、自分の生まれた年(西暦)を左側の縦軸で探します
- 次に、現在の月を上部の横軸で探します
- その交点に書かれている数字が、その月における満年齢です
ただし、早見表を使用する際は、その月の中で誕生日を迎えているかどうかに注意が必要です。誕生日前の場合は、表示されている年齢から1を引いた数が実際の満年齢となります。
満年齢を早見表で確認
以下の表で満年齢を早見表で確認していきましょう。
西暦 | 和暦 | 満年齢 |
1925 | 大正14年 | 100 |
1926 | 昭和1年 | 99 |
1927 | 昭和2年 | 98 |
1928 | 昭和3年 | 97 |
1929 | 昭和4年 | 96 |
1930 | 昭和5年 | 95 |
1931 | 昭和6年 | 94 |
1932 | 昭和7年 | 93 |
1933 | 昭和8年 | 92 |
1934 | 昭和9年 | 91 |
1935 | 昭和10年 | 90 |
1936 | 昭和11年 | 89 |
1937 | 昭和12年 | 88 |
1938 | 昭和13年 | 87 |
1939 | 昭和14年 | 86 |
1940 | 昭和15年 | 85 |
1941 | 昭和16年 | 84 |
1942 | 昭和17年 | 83 |
1943 | 昭和18年 | 82 |
1944 | 昭和19年 | 81 |
1945 | 昭和20年 | 80 |
1946 | 昭和21年 | 79 |
1947 | 昭和22年 | 78 |
1948 | 昭和23年 | 77 |
1949 | 昭和24年 | 76 |
1950 | 昭和25年 | 75 |
1951 | 昭和26年 | 74 |
1952 | 昭和27年 | 73 |
1953 | 昭和28年 | 72 |
1954 | 昭和29年 | 71 |
1955 | 昭和30年 | 70 |
1956 | 昭和31年 | 69 |
1957 | 昭和32年 | 68 |
1958 | 昭和33年 | 67 |
1959 | 昭和34年 | 66 |
1960 | 昭和35年 | 65 |
1961 | 昭和36年 | 64 |
1962 | 昭和37年 | 63 |
1963 | 昭和38年 | 62 |
1964 | 昭和39年 | 61 |
1965 | 昭和40年 | 60 |
1966 | 昭和41年 | 59 |
1967 | 昭和42年 | 58 |
1968 | 昭和43年 | 57 |
1969 | 昭和44年 | 56 |
1970 | 昭和45年 | 55 |
1971 | 昭和46年 | 54 |
1972 | 昭和47年 | 53 |
1973 | 昭和48年 | 52 |
1974 | 昭和49年 | 51 |
1975 | 昭和50年 | 50 |
1976 | 昭和51年 | 49 |
1977 | 昭和52年 | 48 |
1978 | 昭和53年 | 47 |
1979 | 昭和54年 | 46 |
1980 | 昭和55年 | 45 |
1981 | 昭和56年 | 44 |
1982 | 昭和57年 | 43 |
1983 | 昭和58年 | 42 |
1984 | 昭和59年 | 41 |
1985 | 昭和60年 | 40 |
1986 | 昭和61年 | 39 |
1987 | 昭和62年 | 38 |
1988 | 昭和63年 | 37 |
1989 | 昭和64年/平成1年 | 36 |
1990 | 平成2年 | 35 |
1991 | 平成3年 | 34 |
1992 | 平成4年 | 33 |
1993 | 平成5年 | 32 |
1994 | 平成6年 | 31 |
1995 | 平成7年 | 30 |
1996 | 平成8年 | 29 |
1997 | 平成9年 | 28 |
1998 | 平成10年 | 27 |
1999 | 平成11年 | 26 |
2000 | 平成12年 | 25 |
2001 | 平成13年 | 24 |
2002 | 平成14年 | 23 |
2003 | 平成15年 | 22 |
2004 | 平成16年 | 21 |
2005 | 平成17年 | 20 |
2006 | 平成18年 | 19 |
2007 | 平成19年 | 18 |
2008 | 平成20年 | 17 |
2009 | 平成21年 | 16 |
2010 | 平成22年 | 15 |
2011 | 平成23年 | 14 |
2012 | 平成24年 | 13 |
2013 | 平成25年 | 12 |
2014 | 平成26年 | 11 |
2015 | 平成27年 | 10 |
2016 | 平成28年 | 9 |
2017 | 平成29年 | 8 |
2018 | 平成30年 | 7 |
2019 | 平成31年/令和1年 | 6 |
2020 | 令和2年 | 5 |
2021 | 令和3年 | 4 |
2022 | 令和4年 | 3 |
2023 | 令和5年 | 2 |
2024 | 令和6年 | 1 |
2025 | 令和7年 | 0 |
早見表を使うと、生年月日から現在の満年齢を簡単に確認することができます。
使い方は非常に簡単で、 まず左側と真ん中の軸で自分の生まれた年を探し、次に右側の軸で満年齢を確認します。
ただし、その月にまだ誕生日を迎えていない場合は、表示されている年齢から1を引いた数が実際の満年齢となるため注意が必要です。
満年齢とはまとめ
満年齢とは、誕生日を基準に計算する年齢であり、日本の法律や公的書類において標準的に使用される年齢の算出方法です。
生まれた時点を0歳とし、誕生日を迎えるごとに1歳ずつ加算される仕組みとなっています。
履歴書などの公的な書類には、記入日時点の正確な満年齢を記載することが求められます。
年齢を誤らないよう、事前に計算するか、年齢早見表や表計算ソフトなどを活用すると便利です。