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ここでは、「ご教示くださりありがとうございます」と「ご教示いただきありがとうございます」の違いについて、それぞれの意味や例文、類語と共に分かりやすく解説します。

「ご教示くださりありがとうございます」とは

「ご教示くださりありがとうございます」は、相手があなたに何かを教えた、または示唆したことに対して、感謝の言葉を述べる日本語の表現です。敬語を使用することで、相手への敬意を示しています。

「くださり」は受け身形で、相手が行動を起こすことに由来する敬意を表しています。教示、つまり「教えていただいたこと」に感謝していることを示しているのです。

「ご教示いただきありがとうございます」とは

「ご教示いただきありがとうございます」は、敬語表現の一つで、自分が相手から何かを教えてもらったことに対して感謝の意を示す言葉です。

「いただきます」は、敬語表現の一つで、「もらう」や「受け取る」などの意味を持つ言葉を敬意をもって伝えるものです。したがって、「ご教示いただきありがとうございます」は、具体的には「あなたから教えてもらったことに対して感謝しています」という意味になります。

「ご教示くださりありがとうございます」と「ご教示いただきありがとうございます」の違い

「ご教示くださりありがとうございます」と「ご教示いただきありがとうございます」は、ほぼ同じ意味を持つ丁寧な言い方ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。

「くださる」は、上位者や目上の人から下位者や目下の人へ何かを与えることを意味する語です。一方、「いただく」は、下位者や目下の人が上位者や目上の人から何かを受け取ることを意味します。

つまり、「ご教示くださりありがとうございます」は、相手を上位に置いて、相手からの教示に感謝する言い方です。一方、「ご教示いただきありがとうございます」は、自分を下位に置いて、相手から教示を受けたことに対して感謝する言い方となります。

一般的には、目上の人や上司、先生などに対しては「いただきありがとうございます」と使うことが多く、目下の人や部下、生徒などに対しては「くださりありがとうございます」と使うことが適切だと言えます。ただし、状況によって使い分けは変わってくるので、場面や関係性を踏まえて適切な言い回しを選ぶ必要があります。

「ご教示くださりありがとうございます」の例文・使い方

例文

  1. プロジェクトの進め方につきまして、ご教示くださりありがとうございます。今後の参考にさせていただきます。
  2. 先日は、私の質問に対して詳細な解答をご教示くださりありがとうございました。
  3. 難しい問題について、ご教示くださり本当にありがとうございます。

使用方法と注意点

「ご教示くださりありがとうございます」は、相手に対して自分が何かを学び、理解を深めるための教えやアドバイス、情報を提供してもらった場合に用いる感謝の言葉です。経験者や専門家からのアドバイスを受けた際や、迷っていたことに対する解答をもらった際に使用します。

注意点としては、あくまで自分が教わった事柄に対しての感謝を表す際に使う言葉なので、相手が自分に何かを提供してくれた場合でも、それが教示やアドバイスではなかった場合には使用しない方が適切です。

「ご教示いただきありがとうございます」の例文・使い方

「ご教示いただきありがとうございます」もまた、敬語表現で、アドバイスや指導を受けたことに対する謝意を示す言葉です。ただし、「ご教示くださりありがとうございます」が直接相手に言葉をかける際に使うのに対し、「ご教示いただきありがとうございます」は文章など、間接的なコミュニケーションで使われることが多いです。

  • 例文1: 「プロジェクトフローについてご教示いただきありかガとうございます」
  • 例文2: 「新商品の特性についてご教示いただきありがとうございます」
  • 例文3: 「企画書の修正点についてご教示いただきありがとうございます」

「ご教示くださりありがとうございます」「ご教示いただきありがとうございます」の類語・言い換え

1. 「ご教示くださいましてありがとうございます

  • ニュアンス : 尊敬語を使用していて、相手に対する礼儀や敬意を表し、語尾を伸ばすことでより丁寧さを感じられます。

2. 「ご教示いただきましてありがとうございます

  • ニュアンス : 「いただきまして」は「いただく」の敬語で、こちらも相手に対する敬意を示します。語尾を伸ばすことでより礼儀正しさをアピールします。

3. 「ご指導いただきありがとうございます

  • ニュアンス : 「指導」は「教示」よりも強いイメージを持ち、具体的な行動や操作などを指し示して指導した場合に使われます。

4. 「ご指導いただきましてありがとうございます

  • ニュアンス : 「ご指導いただきありがとうございます」に比べて、「まして」が付いているとより丁寧な印象を受けます。

5. 「アドバイスをいただき、ありがとうございます

  • ニュアンス : 「アドバイス」はよりカジュアルな感じで、ビジネスで使われることもありますが、友人や知人に対して言うことも可能。

「ご教示くださりありがとうございます」と「ご教示いただきありがとうございます」の違いまとめ

両者はお礼の表現として使われ、「ご教示くださりありがとうございます」と「ご教示いただきありがとうございます」の違いは主に「くださる」か「いただく」かという形式の違いです。

「ご教示くださりありがとうございます」は相手の行動に対する感謝を、一方「ご教示いただきありがとうございます」は自分が教示を受け取る立場からの感謝を表しています。使い分けとしては、前者はよりかしこまった状況や上司に対して、後者はより普遍的な状況で使います。但し、両者ともビジネスシーンでの表現として非常に丁寧で、敬意を表現するものであり、特に大きな誤りになるわけではありません。