「テレワークマネジメントを成功させるコツってあるの?」
「課題を知り、テレワークで生産性を上げるためのポイントについて知りたい!」
このようなお悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?
新型コロナウイルス感染拡大の影響によって注目され、企業への導入が進み始めたテレワーク。様々なメリットがある反面、様々な課題も取り上げられています。
そこで今回は、テレワークの課題や成功させる秘訣などについて詳しく解説していきます。テレワークマネジメントの成功事例についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読めば、課題を踏まえて生産性アップのために企業や個人がするべきことを知ることができるでしょう。
- コミュニケーション不足による指示や進捗の確認が問題視されている
- 従来の人事評価ではテレワークに対応しきれない
- スケジュールの管理や退勤時間の管理が困難
テレワーク下で顕在化したマネジメント課題
テレワークマネジメントとは、社員がテレワークを円滑に行うための新たなマネジメントの在り方のことです。テレワークは新型コロナウイルス感染拡大の影響により注目され、様々な企業が導入を始めました。
パーソル総合研究所の調査によると、2020年11月時点での正社員テレワーク実施率は全国平均で24.7%。それに対し、非正規雇用のテレワーク実施率は15.8%と正社員と比べ低い結果となっています。
また、企業規模別(従業員数別)の実施率では、1万人以上の企業では45.0%、100人未満の企業では13.1%という結果が出ています。これらの結果から、テレワークの実施率は、雇用形態や企業の規模に左右されるということが分かります。
以下の見出しでは、テレワーク環境下における課題についてまとめていきます。
出典:パーソル総合研究所「第四回・新型コロナウィルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査(総合分析編)」
在宅勤務では指示や進捗の確認が困難に
テレワークには、社員間のコミュニケーションがとりづらいというデメリットがあります。従業員が目の前で作業をしていないため、情報共有をリアルタイムで行うことができません。そのため、指示や進捗の確認が困難になり、マネジメントが難しくなってしまうのです。
これは、パーソルプロセス&テクノロジー株式会社が実施した「テレワーク中の評価に関する意識・実態調査」でも明らかになっています。一般社員を対象とした出社時・テレワーク時の2パターンの「上司への進捗報告」の変化に関する調査結果によると、
- 「やりにくくなった」
- 「どちらかというとやりにくくなった」
と回答した方が全体の36%にも上りました。また、管理職にも同様の質問をした場合、49.2%もの方が上司と部下とのやり取りにおいてやりにくさを感じている結果となりました。
調査結果からも、コミュニケーションのとりづらさはテレワークマネジメントにおける最大の課題ということが分かります。
- 一般社員
<出社勤務時とテレワーク勤務時で、「上司への進捗報告」業務についての変化 >
- 管理職
<出社勤務時とテレワーク勤務時で、「部下への仕事の指示出しや進捗確認」業務についての変化>
在宅勤務の中での人事評価
在宅勤務での人事評価のつけづらさもテレワークマネジメントにおける大きな課題の一つです。
一般的に、人事評価とはノルマなどの定量的な指標だけで測られるものではありません。勤務態度や業績への間接的な好感度など多様な指標を総合的に判断した上で評価が決定されます。
しかし、コロナ禍によるテレワーク環境下では勤務態度を直接観察することが困難なため、過程における取組の評価が難しいというのが現状です。
成果に対する評価は比較的つけやすいですが、環境的要因により新規顧客の獲得が以前よりも困難になったという課題もあります。
このような課題を解決するためには、現在よりも目標設定を細かくするなど、コロナ前とは異なる新たな評価軸を作成することが求められています。
しかし、「テレワーク中の評価に関する意識・実態調査」によると、テレワーク実施に伴い人事評価の仕組みが変わったと回答したのはわずか6.0%という結果となっています。
評価について不安がる社員も多い
また、テレワーク環境下で「自分の評価が正当にされているか、不安」と回答した方の割合は全体の42.6%。
このことから、テレワーク環境下で適切な人事評価制度を設けている会社は非常に限られていること、そしてその実態が正当な評価に不安を抱える方を増やす要因となっていることが分かります。
正当な評価の有無は、社員のモチベーションを下げて生産性を落としてしまう大きな一つの要因となるため、新たな評価制度の導入が重要となるでしょう。
リモートではスケジュール管理が難しい
テレワーク環境下では、従業員のスケジュール管理を行うことが難しいというのも一つの課題として挙げられます。
在宅勤務では、従業員の姿を直接確認することができません。また、コミュニケーションの取りづらさも相まって、いつ・どのように業務を進めているかを把握することが困難です。そのため、以前までと同じようなスケジュール管理方法ではテレワーク下での管理が難しい場合が多いです。
勤怠時間の管理も困難
勤怠時間の管理の難しさもテレワークマネジメントにおける大きな課題の一つです。
リモートワークでは、自分のタイミングで業務を行い、自分のタイミングで切り上げられるというメリットがある反面、仕事とそれ以外の切り替えが難しいというデメリットがあります。
その結果、必要以上に残業をしてしまい、長時間労働になってしまうというケースも少なくありません。
実際、「テレワーク中の評価に関する意識・実態調査」では、「一日の仕事の終わり時がわからず長時間労働になった経験があるか」という問いに対して全体の58.0%もの方が経験ありと回答しています。
勤務時間が長引くと、その分社員のモチベーションや生産性が低下する恐れが生じます。体調に悪影響を及ぼす場合もあるでしょう。そのような事態を防ぐため、企業には適切な管理方法の導入が求められています。
テレワークの生産性を引き上げるコツ
ここまでの課題を踏まえ、テレワークの生産性を上げるためにはどうすればよいのでしょうか。
以下の見出しでは、「上司」「組織全体」「個々人」の3つのパターンに分類し、それぞれがテレワークの生産性を引き上げるためにできることについて解説していきます。
上司としてできること
オンライン会議において、参加者全員が積極的に発言できるような雰囲気づくりを行うことがテレワークにおける生産性を引き上げることにつながります。
そのために上司ができることとして、提案された新しいやり方にも前向きに反応するなどの方法が挙げられます。
また、発言に対しては否定的な発言で返すのではなく、積極的にほめたり肯定したりすることで参加者の発言意欲を引きだすことが大切です。
発言の中で課題があった場合は、良し悪しだけではなく今後の改善点を分かりやすく伝えるなどの工夫を施すことで、自由に発言できるような雰囲気を作ることができるでしょう。
組織としてできること
テレワーク環境下における生産性を高めるために、組織には勤怠管理と評価制度の見直しが求められます。組織がフレキシブルな働き方を取り入れるというのも生産性を高める一つの方法として有効な手段と言えるでしょう。
さらに、勤怠管理ツールなどを導入することで、長時間の労働を防ぎ、従業員のモチベーションを保つことが可能です。
また、前述したように、テレワーク環境下では勤務態度や過程に対して正当な評価を行うことが難しくなっています。
そのため、組織の目標や方針を細かく設定し、個人ごとの目標や貢献度によって評価される人事評価の在り方を実現させることも大切です。
個々人としてできること
在宅勤務で作業効率を上げるためには、仕事とそれ以外の時間をしっかりと区別することが大切です。自分のタイミングで業務の開始と終了を決めることができるため、つい長時間労働になってしまうケースもあります。
しかし、それではモチベーションを保つことが難しいため、テレワークの場合でも1日のスケジュールを立ててその通りに実行することを心掛けましょう。
また、会社側がスケジュールの管理を行うことが難しいため、自分でスケジュールを管理する必要があります。内容に変更が生じた場合でも柔軟にスケジュールを組みなおすスキルを磨くことが大切です。
テレワークでのマネジメントを成功させる秘訣
次は、テレワークマネジメントを成功させるための秘訣を紹介していきます。
タスク・目標などの「見える化」
テレワークではコミュニケーションがとりづらい上、直接観察することができないため作業の進捗を把握することが困難になります。
そこで、「どこまで進めればいいのか」「従業員が抱えている仕事が均等か」など、以下の3つの観点を可視化することでテレワークマネジメントの質を向上させることが可能です。
- スケジュール:従業員のスケジュールを明確にし、共有することで的確な指示を出すことができる。さらに、メンバー同士の連携が円滑になる。
- タスク:個人が抱えているタスクを可視化することで従業員が抱えている仕事の量を均等化することができる
- 目標:個人ごとの目標や貢献度などを定量的に数値化し、結果だけに縛られない新たな評価基準を設けることで、従業員のモチベーションを上げることができる
積極的にコミュニケーションをとる
テレワーク環境下では、チーム内での対話の機会を設け、積極的にコミュニケーションをとることも重要です。対話を増やすためには、1on1などゆっくりと会話ができる機会を作るというのが効果的です。
また、Zoomなどのオンライン上のフリースペースをうまく活用することで、従業員が気軽に参加できる交流会を増やすという方法もあります。
会議などの強制的な発言の場ではなく、自由に発言できる場が増えることで、ちょっとした情報の共有やノウハウの共有が簡単になるというメリットもあります。
上司からの声かけが重要
部下が上司に話しかけるのをためらってしまう場合も多く、特にテレワークではその傾向が強まります。
そこで、「少しでも問題が起きたら報告する」というルールを設定すれば、部下が報告や相談をしやすい環境作りに繋がります。
またそのルールに実効力を持たせるためにも、上司のほうから「大丈夫?何か困ってない?」などと時々声をかけることも重要です。
部署を超えたコミュニケーションも
悩みを抱えた時、時には直属の先輩や後輩に言いにくいということもあるでしょう。また全く違う業務をしている人と話すことで、何か新しいアイデアやイノベーションが生まれることがあります。
よって、チーム内に留まらず、違う部署の人とのコミュニケーションを活性化させることも非常に重要です。
日頃から、「タテ(直属の先輩または後輩)」「ヨコ(同期)」「ナナメ(違う部署の先輩や後輩)」の関係性を強化するよう心がけましょう。
労務管理をしっかり行う
上記で述べた通り、テレワークではプライベートとのオンオフが切り替えずらく、勤務時間が長くなりがちです。しかしテレワーク勤務の場合でも労働基準法や最低賃金法が適用されます。
始業・終業時刻、在席・離席、業務の進捗状況などは適宜確認し、労務管理は適切に行うようにしましょう。また残業時間のルールなども制定することで、従業員の過剰労働の防止に努めることが重要です。
適切な人事評価制度を整える
テレワークマネジメントを成功させるためには、適切な人事評価制度を整えることが大切です。
従来までのオフィス勤務を前提としている人事評価では、目に見えやすい評価や実績のみを評価の対象とする傾向がでてしまうため、適切な人事評価がされていないケースが多いです。
従業員のモチベーションや生産性を高めるためには、テレワークに合わせた評価項目を設定することで納得感のある適正な評価を行う必要があります。
その一つの評価方法として、成果を中心にシンプルな評価を行うという方法が挙げられます。成果を中心に見ることで、客観的な指標に基づく納得のある人事評価制度を整えることができるでしょう。
また、1on1の機会を増やすことでメンバーのプロセスの透明性を高め、評価の納得度を高めていくという方法もあります。
さらにデジタル化が進んだ現代では、AIを活用した人事評価システムが普及しています。上司によって評価にバラツキが出て公平性が損なわれないよう、デジタル活用を検討することもおすすめです。
業務アサインに対する適切な支援を実施
テレワーク下では、評価やコミュニケーションだけではなく、ジョブアサインに関する不安を抱えている方も多いです。
均等に仕事を割り振られず、メンバーの手伝いだけをしている方や、上司から適切な仕事を任されないなどの状況がモチベーションを低下させる原因となることもあります。
そのため、上司は業務アサインに対する適切な支援を実施する必要があります。
また、アサイン時には目的や制約情報などについてしっかりと説明を行いましょう。そうすることにより、従業員は仕事をスムーズに進行することができ、会社全体の生産性のアップにもつながります。
コミュニケーションツールの導入
マネジメントにおいて、従業員との意思疎通は欠かせないものです。しかし、テレワークはオフィス勤務の場合よりもコミュニケーションがとりづらいというデメリットがあります。そこで重宝するのがコミュニケーションツールです。
コミュニケーションツールには、それぞれ得意な場面とそうでない場面があるため、ただ使えば良いというものではありません。円滑なコミュニケーションを図るためには、会社の用途に適したツールを選択して有効活用することが大切になります。
以下の見出しでは、
- 会議を行う際に最適なWeb会議ツール
- リアルタイムでの迅速な意思疎通の際に役立つビジネスチャットツール
- 会議開催やリアルな意思疎通それぞれに強みを発揮するバーチャルオフィス
の3種類のコミュニケーションツールについて紹介していきます。
Web会議ツール
Web会議ツールとしておすすめなのは「V-CUBEミーティング」と「Zoom」です。
V-CUBEミーティングは、世界最高レベルの映像技術と音声技術を駆使した13年連続国内シェアNo.1を誇るWeb会議ツールです。PC画面の共有機能やアンケート機能など、会議の際に役立つ機能が多数搭載されています。シンプルで使いやすいという点も魅力で、国内問わず通信を行うことも可能です。
Zoomは、世界各国に展開する75万以上の企業や組織での利用実績を誇るWeb会議ツールです。独自の技術によって、狭帯域のネットワーク回線でも途切れにくいという特徴があります。また、ライセンスを取得するのは主催者のみで良く、会議アドレスを共有することで誰でも簡単に参加することが可能です。
Zoomの主なプランと価格は以下の通りです。
プラン | 月額料金 | 契約可能ID数 |
---|---|---|
プロプラン | 1IDあたり1,600円 | 5~9ID |
ビジネスプラン | 1IDあたり1,900円 | 10~49ID |
エンタープライズプラン | 1IDあたり2,200円 | 50ID~ |
ビジネスチャットツール
ビジネスチャットツールは、リアルタイムでの意思疎通や情報交換を可能とするコミュニケーションツールです。ここでは「slack」「team:on」について紹介します。
slackは、75万社を超える企業による利用実績を誇るビジネスチャットツールです。プロジェクトやチームごとにチャンネルを作成することができるため、簡単に仕事の整理や業務状況の共有を行うことができます。料金プランは以下の通りです。
プラン | 月額料金 | 特徴 |
---|---|---|
フリー | 0円 | 直近のメッセージ10,000件が閲覧できるチームメンバー同士での1体1の通話が可能 |
プロ | 850円 | メッセージの全履歴が閲覧できる通話は最大15人まで参加可能 |
ビジネスプラス | 1,600円 | 全メッセージがエクスポート可能でコンプライアンス要件に対応年中無休・24時間体制のサポート |
team:onは、グループチャットでの情報共有やファイルの共有が可能なビジネスチャットツールです。さらに、社内スケジュールやタスク管理の共有なども可能です。
プラン | 月額料金 | ビジネスユーザ | 外部メンバー招待 | ストレージ |
---|---|---|---|---|
ビジネス5 | 980円 | 5名 | 1名まで | 5GB |
ビジネス10 | 1,800円 | 10名 | 2名まで | 10GB |
ビジネス20 | 3,000円 | 20名 | 4名まで | 20GB |
ビジネス50 | 7,000円 | 50名 | 10名まで | 50GB |
バーチャルオフィスの活用で効果的なマネジメントを実現
バーチャルオフィスとは文字通りバーチャル空間上にできたオフィスのことです。チームで1つのバーチャル空間に集まることで、オンラインでもメンバー同士のコミュニケーションを円滑に進めることが可能なツールとなっています。
数あるバーチャルオフィスツールの中でも特におすすめなのが「MetaLife」です。
MetaLifeでは話したい相手にアバターを近づけるだけで簡単に会話を始めることができるので、現実のオフィスのような感覚で気軽に同僚に声かけをしたり、上司にちょっとした相談をしたりすることが可能です。
またスペースは、自分達で区分けしたり背景を変えたりすることが可能です。「会議用」「雑談用」「業務に集中したい時用」などと分けることで、テレワークでもメリハリを持って仕事に励むことができます。
このように、MetaLifeを使うことでテレワークで課題となるコミュニケーション不足や生産性の低下を解消することができるでしょう。
プラン | 月額料金 | 最大人数 |
---|---|---|
スタンダード | 0円 | 25人 |
ビジネス | 22,000円 | 50人 |
エンタープライズ | 44,000円 | 300人 |
情報漏洩に備えたセキュリティ対策の実施
コミュニケーションツールを利用する場合、情報漏洩などのセキュリティ対策に注意しなければなりません。
なんのセキュリティ対策も行っていない端末やあやふやなツールで業務上のコミュニケーションをとると、外部からの乗っ取り・機密情報の漏洩などの危険性があります。
そのため、安全に円滑な社内コミュニケーションを図りたいという場合はセキュリティ対策が万全なビジネスチャットを利用することをおすすめします。
また、情報漏洩を防ぐには、社内のルールを徹底することも大切です。社員の何気ない行動によりセキュリティリスクが増加し、結果情報漏洩が発生するというケースも少なくありません。 テレワーク下では直接社員を観察することができないため危険性が高まります。
コミュニケーションツールの導入とともに、明確なルールの作成などで十分なセキュリティ対策を実施しましょう。
テレワークマネジメントの成功事例をご紹介
最後に、厚生労働省の「テレワーク総合ポータルサイト」にて、テレワークの先進的な導入事例として紹介されている3つの儀業について紹介していきます。
味の素株式会社の例
味の素株式会社は、テレワークを活用した多様な働き方によって優れたワーク・ライフ・バランスを実現しています。特徴的な取り組みとして、「どこでもオフィス」という制度の導入が挙げられます。
どこでもオフィスは、味の素株式会社が実施しているテレワーク制度の名称で、自宅やサテライトオフィスの他、セキュリティと集中力が確保できる場所であればどこでも勤務できるような制度が整備されています。
どこでもオフィスは、「ルール策定」「風土醸成」「基盤整備」からなり、「顔を合わせないと仕事ができない」という既成概念を見事に打破した制度となっています。
- ルール策定:「週1の出社以外は利用制限ない」「申請は前日まで、終了報告不要」「業務内容・場所は問わない」など業務に関するルールの緩和
- 基盤整備:「軽量PCの全社導入」「社宅サテライトオフィス化」「モバイル勤務履歴(VPN)の開示」など基盤の整備
- 風土醸成:「管理職は週1回どこでもオフィス」「テレワークデー本社実施」などテレワークを実施しやすい環境づくり
これらの他、労働管理や環境整備の工夫、生産性の向上に向けた取り組みなど、様々な取り組みが行われています。
住友商事株式会社の例
住友商事株式会社は、「在宅勤務」「サテライトオフィス勤務」「モバイルワーク」の3形態を網羅したテレワーク制度を整備し、生産性の向上とともにワーク・ライフ・バランスの実現に成功しています。
人事評価では、従来通りの成果によるものと説明するとともに、時間や場所、スタイルなど従来の枠にとらわれない環境を整備。
テレワーク制度をアウトプット志向の働き方の促進するためであるという明確な目標を呈示することで社員の士気を高めています。
実際、テレワークの活用に伴い、業務の棚卸や見える化を徹底することで、社員はより成果を意識するようになり、パフォーマンスの最大化が実現されています。
ネスレ日本株式会社の例
ネスレ日本株式会社では、社員全員が利用の制限なくテレワークを利用できる「フレキシブルワーキング制度」を導入しています。
それに伴い、管理職のマネジメントスキルを磨くための研修を強化。テレワーク実施時には、各自が社外で最大限の成果を出せるように考える際に管理職がサポートすることで生産性の向上を図っています。
また、全社共通の取り組みとして、チームの目標と個人の業務の整合性を取り、定期的に状況を確認・問題の解決を図る仕組みが徹底されているというのがネスレ日本株式会社が実施するテレワークの特徴です。
それにより、テレワーク環境下でも各人の進捗や業務上の問題の有無を正確に把握することを可能にしています。
テレワークマネジメントの課題についてまとめ
- Web会議ツールやビジネスチャットツールを適切に使用することで積極的にコミュニケーションをとることが大切
- 成果を意識させるためには、タスクや目標などを見える化することが重要
- 適切な人事評価制度など、テレワーク環境下に応じた新しい制度の導入を取り入れる
いかがでしたか?今回は、テレワークを行う際のマネジメントの課題や成功のコツなどについて解説しました。
コミュニケーション不足や人事評価の曖昧さからくるモチベーション・生産性の低下が懸念されているテレワーク。パフォーマンスの最大化を図り生産性を高めるためには、コミュニケーションツールの使用や新たな制度の導入などにより、適切なテレワークマネジメントを行うことが重要となります。
テレワーク下におけるマネジメントにお悩みの方は、ぜひこの記事で紹介したコツを参考に、自社に合ったテレワークマネジメントを見つけてください。