「オンラインワークショップのやり方や開催方法について知りたい!」
「オンラインワークショップにはどのような形式があるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
新型コロナウイルスの影響もあり、自社製品やサービスを提供する場としてオンラインワークショップが多く開催されています。
しかし、まだまだノウハウが蓄積されていない企業も多く、開催方法ややり方について疑問がある企業も多いでしょう。
こちらの記事では、オンラインワークショップのやり方や運営サイドのやるべきこと、おすすめの配信ツールなどを解説していきます。
実際の開催事例なども含めて解説していくので、興味がある方はぜひ最後までお読みください!
- 場所の制限が無かったり、費用や手間の削減が見込める点がメリット
- ワークショップで行う内容を決めて、ターゲット層を絞り込もう
- 配信の構成や集客方法を考えることも重要
- ワークや人数によって最適な配信ツールは異なる
オンラインワークショップとは?
そもそも、ワークショップは参加者が主体的に参加・体験する講座で、参加者と講師が対面して与えられた課題を解決するものです。
日本語では体験型講座・グループ学習・研究集会などと訳されており、学校や企業研修はもちろん、複数の企業間や学校教育でも用いられています。
ワークショップでは、参加者が考えた意見を他の参加者と話し合い、協力して問題解決を行っていくことから、企業の社員研修などで活用される事例が多くあります。
ワークショップを行うことで、課題解決能力・主体性・決断力・積極性を培い、スキルを伸ばすことができるメリットが期待できます。
近年は、バーチャルオフィスツールなどを利用してオンライン上で行う「オンラインワークショップ」が増えつつあり、導入を検討する学校や企業も多いです。
オンラインセミナーとオンラインワークショップの違い
オンラインワークショップとよく混同されるものに、オンラインセミナーが挙げられます。
どちらもオンライン上での研修や学びの提供の場ですが、両者には明確な違いがあるのでしっかりと押さえておきましょう。
セミナーでは「特定のテーマに対する講習会」を行い、講師が一方的に話をする形式であることが一般的です。
セミナー参加者は講師の話を聞いた上で、最後に質疑応答の時間を使って質問をするのが基本的な流れとなっています。
講師が主体となって、テーマに沿って話をすることになるので参加者が能動的に参加できる形ではありません。
一方で、ワークショップは参加者が主体的に行動して、課題の解決やテーマのお題に沿って目標達成を目指すものです。
授業や講義の時間も存在するものの、参加者自身が課題解決を行うための時間が設けられており、主に参加者が主体的に動くという点で明確に違いがあると言えるでしょう。
オンラインでワークショップを行うメリット
それでは、オンラインワークショップを開催するメリットについて見ていきましょう。
場所の制限がない
対面でワークショップを行う場合は、参加者は決められた場所まで移動しなければならないので、決して軽くは無い手間と負担が発生します。
しかし、オンラインでの開催であれば好きな場所で、自分の都合に合わせて参加できるので、参加者の移動負担が大きく軽減されます。
つまり、住所や開催場所に関係なく気軽に参加できる点がオンラインワークショップの大きなメリットと言えるでしょう。
また、会場の人数制限なども関係なくなるので、「参加したくても参加できない」といったケースも発生しません。
費用や手間の削減が見込める
一般的なセミナー開催やワークショップ開催にあたっては、参加者への告知や会場の予約・整備など様々な準備の手間が発生します。
また、誘導スタッフの確保などの人件費も発生するので、ワークショップを開催する前に大きな手間とコストがかかってしまい、開催者の負担は非常に大きいという問題がありました。
オンライン上での開催であれば、通信機器や通信環境の整備を行うことで開催準備は整うので、コストや手間を大幅に削減することができます。
また、会場予約の手間・費用もかからないので、開催にあたっての労力が大きく軽減できる点はメリットと言えるでしょう。
大人数でのワークショップが可能
対面でのワークショップの場合、会場の広さや設備の充実度によって、参加できる人数に制限があり、参加者を抽選などによって制限する必要があります。
一方で、オンラインでワークショップを開催すれば、より多くの参加者が見込めます。バーチャル空間など、ツールによっては現実で対話をしているような体験をすることができ、より多くの参加者がいると、ワークショップ自体を大いに盛り上げることができます。
どこかに会場を借りてワークショップを行うよりも、オンライン上で開催する方が、いろいろな地域からより多くの人を集めることができるでしょう。
アーカイブ・コピーなどが容易
オンラインワークショップでは、zoomやskypeなどといったWeb会議システムのツールを活用します。
そのため、開催内容を録画したり参加者が入力したデータ保存ができるので、対面開催よりもアーカイブ・コピーを残すことが容易であるメリットがあります。
また、簡単に共有フォルダへアップロードすることもできることから、後で振り返って確認することも可能です。
システムによっては、ワークショップで使用したホワイトボードを保存することもできるので、同じテーマで開催する際に前回のホワイトボードをそのまま活用することもできます。
ワークショップの様子をデータ保管できるので、開催後の利用方法も豊富にあると言えるでしょう。
有効な感染症対策に
オンラインワークショップでは、実際に会場に大人数が集まる必要が無いことから、感染症対策も万全と言えるでしょう。
新型コロナウイルスの他にも、インフルエンザや風邪が流行るシーズンでも有効活用できるので、今後のワークショップのスタンダードとなっていく可能性もあります。
人と直接会う必要がなく、効果的にワークショップに参加できる点は大きなメリットです。
特に、持病を持っている人や病気にかかりやすい人にとっては、健康を守る手段として非常に有効でしょう。
オンラインでワークショップを開催するデメリット
メリットがある一方で、オンラインワークショップにはデメリットも存在します。
こちらのトピックで、オンラインでワークショップを開催するデメリットについて解説していきます。
対話を深めることが難しい
オンライン上だと、発言はしやすくても対話を深めることが難しいデメリットがあります。
また、オンライン上でのコミュニケーションに慣れていない人にとっては慣れるまでに時間がかかり、円滑にコミュニケーションが取れないこともあるでしょう。
オンラインだと、「同じ時間、同じ場所にいる」という感覚を持ちづらいので、対面でのワークショップに慣れている人にとって違和感を感じる場面が多く、雑談なども発展しにくい傾向にあります。
そのため、ワークショップに臨む際の課題を話し合ったり、参加者同士での交流を深めるといったことはオンライン上だと難しい点は知っておきましょう。
通信トラブルが発生しやすい
オンラインならではのトラブルとして、通信トラブルが挙げられます。
オンライン環境が悪いと、配信の途中で遅延や中断が発生してしまい、ワークショップが中断してしまいます。
いったん中断する時間が発生してしまうと無駄な待機時間が発生してしまい、これらのトラブルの発生は参加者のモチベーションを大きく下げてしまう要因となります。
詳しく後述しますが、開催前に通信トラブルが発生した際の対策を練る必要があると言えるでしょう。
「もの」の配布ができない
オンラインワークショップを開催する際には、参加する上で準備するべき物は事前に全て用意しておく必要があります。
もし用意できなかった人がいたら参加を辞退せざるを得なかったり、スムーズにワークショップが開催できなくなってしまうケースも頻発しているので、事前の周知は欠かせません。
対策としては、開催前に呼びかけを行うことなどが挙げられますが、ものづくり系のワークショップを行う場合、「もの」の準備ができないと話になりません。
つまり、何か実物の用意が必要になるワークショップのオンライン開催は困難となる場合もある点には留意する必要があるでしょう。
オンラインワークショップの開催方法・やり方
続いて、オンラインワークショップの具体的な開催方法・やり方について解説していきます。
開催目的・ターゲットを決める
ワークショップを開催するにあたり、開催する目的やターゲットをしっかりと整理、決定しておきましょう。
開催目的とターゲットを明確にしておかないと、効果的な募集や円滑な開催が難しくなってしまうので、第一段階として開催目的とターゲットを明確にすることが重要です。
また、開催目的とターゲットが明確であればワークショップでの具体的な企画内容や配信ツールなども徐々に決定していくので、準備もスムーズに進むでしょう。
ワークショップで行う内容を考える
開催目的とターゲットを決めた後は、ワークショップの内容を具体的に決めていきます。
行うワークショップの内容によって配信ツールに求める機能などが変わってくるので、必然的に用いるツールも変わってきます。・
たとえば、チャット機能が無いと困難なワーク内容であればチャット機能付きのツールを利用する、といった具合です。
また、同じタイミングで、ワークショップにメリハリを付けるためにタイムスケジュールを設定しておくことをおすすめします。
タイムスケジュールを決めておかないとダラダラとした内容になってしまう恐れがあるので、ワークの質を高めるという意味でもタイムスケジュールを決めておくことは有意義です。
配信形式・ツールを選ぶ
Zoomやskypeなど、配信ツールには様々な種類がありますが、それぞれに特徴と強みがあり搭載されている機能にも差があります。
各ツールの特徴や強みを把握した上で、「ライブのみ」「オンデマンド型」など配信の形式に関しても決めておくと良いでしょう。
適切なツールを選ばないと、有意義なワークショップができなくなってしまうので、様々なツールを比較検討しておくことをおすすめします。 なお、詳しい配信ツールの選び方については後述します。
配信における構成を考える
映像や音声の入出力などの動線をはじめ、配信に関する構成に関しては事前にじっくりと考えておきましょう。
構成を図式化しておくと分かりやすくなるので、できる範囲で映像・音声の入出力を可視化しておくことをおすすめします。
構成を図式化して、入念に準備しておくことで配信時にトラブルが起きても対応がスムーズになるメリットもあります。
特に、音声に関してはオンラインでの参加者が敏感になりやすいポイントなので、実際にテストをするなどして準備しておくと良いでしょう。
なお、具体的には下記のような動線が挙げられます。
- 音声入力:ダイナミックマイク4本→XLR(キャノン)ケーブル→ミキサー→USB(A)→配信PC
- 音声出力:会場スピーカーから確認
- 映像入力:ビデオカメラ4台→HDMI to USB(A)ビデオキャプチャー→配信PC
- 映像出力:サブPCから外部モニターにHDMI出力して確認
集客方法を考える
開催内容と配信方法が決まり、配信内容の構成が決まったら集客方法について考えましょう。
早めに告知し、情報を流しておけば集客効果も高くなるため、できるだけ日程に余裕を持って周知することをおすすめします。
社内向けワークショップであれば社内メールを活用したり、社外向けワークショップであればSNSや情報サイト、ホームページなどを活用するのが一般的です。
ワークショップが対象としている年齢層などを鑑みて、効果的に集客できる方法を考えていきましょう。
本番の役割分担を設定する
開催にあたって、スタッフやメンバーの役割分担を決めておくことも重要です。
特に、ファシリテーターとメンターの存在は進行に大きな影響を与える存在なので、ワークショップの中でも重要な役割を果たします。
ファシリテーターとは、主にセッションの進行を務める役割を果たしており、適宜アドバイスをしたりタイムキーピングも行います。
セッションに介入しすぎることなく、参加者の気持ちや場の雰囲気を察しつつ話しやすい雰囲気を作る存在なので、経験豊富な人材が適切です。
メンターもオンライン各セッションで円滑なコミュニケーションを促す役割を担っていることから、議論が停滞してしまった際にいると助かる存在です。
さらに、本番で機材トラブル等が発生してしまう事態に備えるためにも、画面の切り替えをサポートするスタッフや音声やカメラを調整するスタッフなどを配置しておくと良いでしょう。
社内に配信に詳しいスタッフがいない場合は、予め対処してくれる配信会社をピックアップしておき、必要に応じてサポートを依頼すると安心です。
参加者同士の交流機会を考える
オンラインワークショップにおいて、参加者とのコミュニケーションの充実具合は参加者満足度に大きく影響するので、参加者同士の交流機会を考えることも重要です。
特に、オンラインワークショップでは参加者が能動的にアクションを起こすことから、他の参加者との交流機会が多い方が課題解決や新しいアイデアが思いつきやすくなります。
たとえば、参加者側もビデオをONにしてコミュニケーションの機会を設けたり、チャット機能を活用する方法が考えられます。
オンラインワークショップだと、先述したように対面で行うよりもコミュニケーションを取るのが難しいデメリットがあるので、このデメリットを解消できれば参加者満足度も高まるでしょう。
リハーサルを複数回行う
本番でワークショップを成功させ、参加者の満足度を高めるためには入念な準備が欠かせません。
音声トラブルや通信不良といったアクシデントが起こりうる可能性は常にあるので、発生してしまうリスクを抑えることで成功確率も高まるでしょう。
その中でも、特にリハーサルは本番を想定した準備なので、何度も繰り返し行っておくと良いでしょう。
実際にリハーサルを行うことで客観的にワークショップの全貌や出来具合を把握することができる上に、もしアクシデントが起きた際の対応も身をもって学ぶことができます。
開催後は記録の集計・分析を行う
オンライン配信ツールを利用することで、ワークショップの様子を録画してデータを保存できます。
また、オンライン上のフォームで参加者からアンケートを取ることで、参加者の意見を次回以降の開催に活かすことも可能です。
参加者からのアンケートなどの情報を収集・分析して、今後の開催に役立てられるものは積極的に取り入れてブラッシュアップしていきましょう。
オンラインワークショップの開催に必要なもの
オンラインワークショップを開催するにあたっては、まず配信時に使う機材と配信ツールを準備しておく必要があります。
必須となる機材としては、
- PC
- カメラ・マイク(PC内蔵のものでも可)
- 配信ツール
最低限この3つがあれば開催可能です。
主催者はもちろんですが、参加者も必要最低限の機材が備わっていないと参加できないので、事前に確認しておきましょう。
また、開催する前に予め必要なオンライン環境についてアナウンスしておくと、効果的な情報拡散ができます。
なお、配信ツールの選び方とおすすめの配信ツールについては後述していきます。
オンラインワークショップ用配信ツールの選び方
それでは、オンラインワークショップ用配信ツールの選び方について解説していきます。
音声・映像が安定しているか
やはり、オンラインでワークショップを開催する以上、音声・映像が安定しているかどうかの確認はマストです。
もし音声・映像が不安定だとワークが滞ったり中断してしまうので、参加者の満足度は低くなってしまい、集中力も削がれてしまうので効果的なワークを行うことができません。
事前に配信ツールの評判や口コミを確認しつつ、実際に自分たちで利用しつつ使いやすいものを選んでください。
誰でも使いやすいツールであるか
参加者全員がデジタルに精通しているとは限らないので、機械に詳しくない人なども簡単に使える配信ツールを利用することも重要です。
誰でも使いやすいツールを採用することで参加率が高まり、イベントを盛り上げることにも繋がりやすくなるので、音声や映像の安定感の他にも「使い勝手」について意識すると良いでしょう。
配信ツールの中には、事前にアプリのインストールが必要であったり、事前登録が必要な場合も多く、セットアップが面倒なものも少なくありません。
ワークショップの開催内容にもよりますが、気軽に参加してほしい場合にはURLをクリックするだけで参加できるツールを利用したり、わざわざ事前にセットアップする必要がないものを選ぶと良いでしょう。
しかし、セキュリティ面において不安があったり、開催者が参加者を把握することが難しくなるデメリットもあるので、トータルで考えて決定してください。
オンラインワークショップにおすすめ・人気のツール
それでは、オンラインワークショップにおすすめ・人気のツールを紹介していきます。
Zoom
Zoomは、元々テレワークツールとして利用が盛んでしたが、コロナ禍の影響もあって多くのオンラインイベントで使用されています。
最もメジャーなオンラインコミュニケーションツールの1つであり、主催者がアカウントを作成しておけば、URLをクリックするだけでイベントに参加可能な手軽さが人気を得ています。
音質も比較的良く、チャット機能も付いていることから、使い勝手に関しても申し分ありません。
無料で利用することも可能で、40分までであれば最大100人まで利用することができます。
オンラインイベントを行う際に40分という枠は心許ない上に、有料プランであれば500人まで参加可能なので、オンラインワークショップを開催する際には有料プランがおすすめです。
なお、月額使用料1,760円からとなっています。
MetaLife
オンラインワークショップを行うときに気になる「対話を深めることが難しい」というデメリットを解消できるサービスがMetaLifeです。
MetaLifeでは参加者同士がアバターとなって同じスペースに参加するため、他の参加者と同じ空間にいるような感覚でオンラインワークショップを行うことができます。
アバター同士が近づくことで会話ができ、他の人の会話は聞こえないため、Zoomなどの弱点である「大人数でのコミュニケーションが取りづらい」というデメリットも気になりません。
そのため、MetaLifeを使うことで円滑にコミュニケーションが取れるようになり、参加者同士の対話をより深めることができるでしょう。
最大25人までは無料で使用でき、26人以上は有料となります。
料金プランについては以下のようになっています。
<月額制の継続利用プラン>
人数 | 料金 |
---|---|
~25人 | 無料 |
26~50人 | 22,000円(税込) |
51~300人 | 44,000円(税込) |
<24時間ごとの単発利用プラン>←オンラインワークショップはこちらがおすすめ!
人数 | 料金 |
---|---|
~25人 | 無料 |
26~50人 | 11,000円(税込) |
51~100人 | 22,000円(税込) |
101~300人 | 44,000円(税込) |
Google Meet
Googleアカウントを持っていれば利用できるビデオチャットサービスとして、「Google Meet」があります。
主催者がGoogleアカウントを持っていれば、参加者はGoogleアカウントを持っていなくてもビデオチャットに参加できるので、多くの人が利用できるでしょう。
主催者がURLを事前に作成しておき、参加予定メンバーに共有しておくことでリンクをクリックするだけで参加できます。
なお、参加できる最大人数は100人までで、最長60分までであれば、料金もかからないことも魅力の一つです。
Skype
Skypeも非常に認知度の高いコミュニケーションツールで、zoomと同様に元々はビジネスチャットツールとして利用されていました。
オンラインワークショップに参加するにあたり、参加者全員がSkypeのアカウントを作成しておく必要があるので、事前に周知する必要があります。
しかし、一度アカウントを作ってしまえば、チャットや通話だけでなく画像や動画の送付まで無料で利用できるので、次回以降にオンラインワークショップに参加する際に役立つでしょう。
通話可能時間も無制限、しかも無料で利用できるので、通信環境さえよければオンラインワークショップでも利用しやすいです。
Messenger
MessengerはFacebookが提供しているコミュニケーションサービスで、チャットや通話が最大50人まで無料で利用できます。
スマートフォンのアプリでもデスクトップのアプリでも参加することが可能なので、50人までのオンラインワークショップであれば対応可能です。
Facebookのアカウントさえあれば、Facebookで友達として繋がっていない人とも会話ができるので利便性も高いです。
グループチャットでミーティングでき、写真や動画を送信できる機能も付いているので、便利機能も満載です。
VideoFacilitator
VideoFacilitatorは、自由にブレイクアウトルームが利用できる点が大きな特徴です。
参加者が自分でブレイクアウトルームに移動したり、自らブレイクアウトルームを作成・活用することも可能なので、利便性はかなり高いと言えるでしょう。
また、ストップウォッチ機能や全員へのアナウンス機能、各ルームにリンクを貼り付けできる機能も付いているので、ファシリテーターにとってありがたい機能が満載です。
ワークショップのスムーズな進行をサポートしてくれるツールとして、多くの企業で導入されています。
なお、月額使用料は30ドルとなっています。
Remo
Remoは香港のスタートアップ企業が展開しているサービスで、「テーブル単位の会話」という機能が特徴的です。
同じテーブル参加者(最大6人)のみで会話が可能なので、ワークショップ中に「誰かが話し始めたら全員が聞く」という不満を解消し、他にもグループチャットや全体チャットなど、様々な便利機能が付いています。
他にも、プレゼンモードやタイマー機能などが使用でき、Q&A機能も付いていることから、スムーズにワークショップを進行できるでしょう。
なお、「携帯からだと少し通信が不安定」という口コミが見られることから、パソコンでの利用がおすすめです。
無料で試すことが可能で、料金プランとして下記の4タイプが用意されています。
- Host:月額125ドル
- Director:月額450ドル
- Producer:月額850ドル
- Boutique:月額1,950ドル
オンラインワークショップを成功に近づけるポイント
続いて、オンラインワークショップを成功させるためのポイントを紹介していきます。
事前準備を怠らない
ワークショップを行う際には、入念な事前準備が必須です。
どれだけ事前準備を丁寧に行うかどうかで、ワークショップの成功が左右されるといっても過言ではありません。
進行がもたついたり、配信トラブルなどが重なると参加者は不満を募らせてしまい、当然のことながら満足度が下がります。
そのため、複数回リハーサルを行い、進行に滞りが無いことを確認することを意識しましょう。
また、オンライン環境の整備や配信方法の確認など、事前に行うべきことをリストアップしておくとスムーズに事前準備ができます。
タイムスケジュールを設定しておく
オンラインワークショップを開催する際には、できるだけ細かくタイムスケジュールを設定することをおすすめします。
オンラインで参加すると孤独感を覚えやすい特徴があるので、集中力や熱意が持続させるためにもタイムスケジュールを設定しておくことは有意義です。
作業や説明は長くとも20分程度を目安にして、時折周囲とコミュニケーションを取るためにもアイスブレイクの時間を設けると良いでしょう。
ワークに取り組みつつも、周囲とコミュニケーションを取れるようにメリハリを付けることで、参加者の集中力が高まってパフォーマンスも高まるでしょう。
運営は複数人必要
オンラインワークショップを1人で主催するのは難しいので、基本的に運営には複数人が必要となります。
最低でも、進行役であるファシリテーターとテクニカルな部分でサポートをするスタッフの合計2名は必要となりますが、やはり人数は多い方が安心です。
他にも、トラブルに対応する係や記録係など、細分化できれば自分の仕事に集中できるので、ワークの質も高まるでしょう。
オンライン環境を整備しておく
当然ですが、オンラインでのワークショップをスムーズに進めるためには、オンライン環境を整備しておく必要があります。
オンライン環境が不安定だと、ワークショップ全体の進行に支障が出てしまい、全体の満足度の低下に繋がりかねません。
画質や音声状況をはじめとして、快適にワークに参加できそうかどうかのチェックは欠かせません。
ワークショップが始まってからトラブルが起きても、対処できないことが多いため、準備の段階から入念に確認しておきましょう。
参加者が集まりやすい工夫をする
オンラインワークショップを開催する上で、大人数を集めることはワークショップを盛り上げるためにも重要です。
そのため、目にした人が参加したくなるようなワークショップを企画したり、多くの人の目に留まるように参加者が集まりやすい工夫をすることを意識しましょう。
例えば、申し込み時の手間を可能な限り簡素化したり、デジタル操作に自信が無い人でも簡単に参加できるようにすることで、多くの参加者を獲得できるでしょう。
具体的な集客方法として下記のようなものが挙げられるので、参考にしてください。
- 配信ツールは誰でも使いやすいものを選ぶ
- 申し込み用のフォームは単純なものにする
- お問い合わせ用のフローをつくっておく
- 開催後、次回以降の参加を促すメールなどを送信する
参加者がコミュニケーションしやすくする
オンラインワークショップに慣れていない人や知らない人が多くて緊張しやすい人もいるので、参加者がコミュニケーションしやすくする工夫を施すことも重要です。
ワークショップを始める前にアイスブレイクを導入したり、和やかな雰囲気でコミュニケーションを取れるようにすることで、スムーズにワークに入れるでしょう。
雑談をすることで緊張感が和らぎ、コミュニケーションを取りやすくするため、主催者側が参加者に配慮しましょう。
また、課題に取り組んでほしい時間はZoomのブレイクアウトルームのように、少人数でのグループごとに取り組むことが一般的なので、開催者が発言する機会はあまり多くありません。
そのため、開催者は限られた自らの発言機会の中で、参加者の積極的な発言を促すような問いかけをすることが重要となります。
ワークショップ終了後には、アンケートを取ったりグループごとのチャットグループなどを形成しておくなどして、参加者の質問や意見を汲み取って次回以降の開催に繋げていきましょう。
配信構成を専門の人に確認してもらう
本番で利用する配信ツールの種類に関係なく、配信構成を専門の人に確認してもらうことも成功させるための取り組みとして有意義です。
例えば、映像の配信にこだわりたい場合などは、当日に配信専門のスタッフを雇って適宜アドバイスをもらうと良いでしょう。
また、配信専門のスタッフに配信関係を任せることで、自分は主催者としての仕事に専念できるので、参加者満足度を高めるために注力できるメリットがあります。
専門のスタッフがいることで安心感も得られることから、主催者側に配信の専門家がいない場合は外部から雇うことを検討しましょう。
配信ツールの機能を活用する
配信ツールによっては、チャット機能であったり、画面共有機能があります。
これらの機能を主催者や参加者が活用することで、円滑なコミュニケーションが可能になり、リアルで行っているかのように意見を交換することができます。さらには、画面共有機能を使えば、プレゼンテーションを行うことも可能になり、ワークショップにメリハリをつけ、中だるみを防ぐことができます。
そのため、配信ツールを選ぶ際は、ワークショプで具体的に何を行うのか入念に企画し、ツールにどのような機能があれば良いのかを検討しておくと良いでしょう。
荒らし対策も行っておく
ワークショップに限らず、オンライン上では迷惑行為を繰り返す「荒らし」が存在します。
オンラインワークショップの規模が大きくなり、参加者が増えるに伴って荒らしが潜り込んでしまう可能性は高まってしまうため、このような荒らし対策の見回りもしっかり行う必要があります。
例えば、Zoomであれば、ホストの権限で「待機室に送る」「退出」を強制的に行うことができるので、もし荒らしを発見した際にもスムーズに対応できるでしょう。
このようなホストに与えられた権限を確認しておき、荒らしが紛れ込んだ際にも対応できるか確認しておきましょう。
配信ツールに慣れる時間を設ける
オンラインワークショップワークショップの参加者の中には、パソコンスキルが乏しかったりITスキルが心許ない人も参加しています。
オンラインツールを使い慣れていない人は、ツールの使い方に慣れるまでに時間がかかってしまうので、まずは配信ツールに慣れる時間を設けましょう。
具体的には、事前に当日使用するオンラインボードなどを開放しておき、操作に慣れてもらう方法が挙げられます。
操作に慣れれば安心してワークに参加できるようになるので、全員が楽しめるような工夫や心配りは欠かせません。
開始と終了には余裕を持たせる
対面のワークショップの場合、開始前に参加者同士で話し合う時間がありますが、オンラインだとこのような「あそびの時間」がありません。
対面と全く同じようにはするのは難しいですが、開始15~20分前から参加者同士で話ができたり、ワークショップ修了後にも「自由な時間」を設けることで、ワークの余韻を持たせることができるでしょう。
開始と終了前後に時間の余裕を持たせて、コミュニケーションの場を長く取ることで参加者の満足度も高まるでしょう。
オンラインワークショップの具体的な開催事例
最後に、オンラインワークショップの具体的な開催事例を紹介していきます。
日本を代表する企業で導入されているので、参考にしてください。
富士通
富士通では、今後の働き方に関する考え方を社員同士で共有し、実現のために取り組むことを具体的に挙げるワークショップを実施しています。
働き方改革を具現化するために知見やノウハウを蓄積し、社員の満足度の向上に役立てています。
社内向けに実施していたワークショップを発展させて顧客に対しても提供しており、実際に300社を超える企業にオンラインで実施しています。
なお、過去に催されたワークショップとしては「自分たちが目指す未来の働き方を描くワークショップ」「今すぐできる働き方改革を考えるワークショップ」などがあります。
参考:FUJITSU Work Life Shift|富士通
コマツ
コマツは建設・鉱山機械メーカーの最大手として知られていますが、現場の中堅社員によるオンラインワークショップを実施した実績があります。
コマツはグローバル企業なので、世界各地で働く社員に対応するべくワークを英語対応にするなど、国境を超えたワークショップを行っています。
2020年に2回のオンラインワークショップを行った結果、社員のアイデアやビジョンが豊富に得られるという成果を挙げました。
参考:ビジョン形成ワークショップ事例 コマツの未来をつくる第一歩に|HackCamp
御素麵屋
御素麵屋では、「お菓子作りワークショップ」として、zoomを用いて和菓子職人やパティシエがお菓子作りを教えるワークショップを定期的に開催しています。
基本的には子ども向けのワークショップとなっていますが、お菓子作りに興味のある人は誰でも参加できるため、多くの人のコミュニティ作りに役立っています。
スマホやPCがあれば、全国どこでも参加可能で、LIVE配信なので和菓子職人やパティシエに対して直接質問することもできます。
遠距離でも同じ体験が可能な「同期型」サービスが人気
宅配を利用して同じ時間をオンラインワークショップで共有する「同期型」のサービスも人気を得ています。
例えば、ハンドメイドマーケットの「minne(ミンネ)」では、例年であればリアルな場で行っていたイベントを、コロナウイルスの影響からオンライン開催に移行しました。
クッキー作りやドライフラワー作りなど、講座内容は様々ですがオンラインワークショップという形の開催でも参加者からは好評を得ています。
このように、様々なイベントがオンライン化される流れは加速しており、今後もオンラインワークショップの場は増えていくでしょう。
オンラインワークショップやオンライン飲み会など、リアルタイムな時間を共有することで喜びや笑顔を共有できるメリットがあり、コロナ禍の閉塞感を和らげることができます。
これは、アーカイブ型や一方通行型のオンラインサービスでは得られない体験となるので、今後もますます需要は高まっていくでしょう。
富士通やコマツなどのように「社員向けオンラインワークショップ」需要も増えていますが、サービスを提供する「顧客向けオンラインワークショップ」も人気を得ていることから、運営方法や導入例を知っておくことは有意義です。
オンラインワークショップの実際の感想・口コミ
2画面参加、1画面参加。それぞれの通信の仕方でオンラインワークショップ終了しました。
「これ、すごい!全然違う」「あ~、これってこんな感じになるのか!」という感想が飛び交いました
とってもにぎやかで、まるでリアルレッスンのような雰囲気でしたご受講ありがとうございました。
Twitter より
毎年やってるチームのワークショップがコロナでできない!
なのでバーチャルに変更。オンラインワークショップをやった初日の感想。
①バーチャルのワークショップでも結構イケる
②新しいツールを学べた
③ルールを明確にして良かった
④事前準備が大切
⑤でもやっぱりオフラインで次回はやりたい
開始10分前まで在宅ワークできたり、遠隔の人とひょいっとご一緒できるのが「オンライン」ワークショップの良きところ。
ただ、対面じゃないと、帰り道でワークショップの感想話したり、お互いの次回公演の話したり…参加した役者さんと仲良くなり、人脈拡げられないのが、やっぱり寂しいなぁ。
Twitter より
オンラインワークショップの参加者からは、
- オンライン上でも十分ワークショップを開催できた!
- 時間を気にせずに気軽に参加できる点が良かった!
- リアルならではのメリットを享受できないことはちょっと寂しい・・
などの声が聞かれました。
事前の下準備を入念に行うことで、リアルでのワークショップ同様の効果を得ることができるため、今後も積極的にオンラインワークショップを活用していくことをおすすめします。
また、参加者同士で深い交流を図りたい場合は、適宜リアルでのワークショップも取り入れていくことで、全体として満足度の高いワークショップを作り上げることができるでしょう。
オンラインワークショップのやり方まとめ
- まずは、ワークの内容やターゲット層を絞り込むことが大切
- オンラインの環境整備などを含めて、リハーサルを何度も実施しよう
- 専門の人に確認を頼んだり、荒らし対策も行うことも重要
- 同じ体験ができる「同期型」サービスも人気
場所に関係なく開催できる利便性の高さから、オンラインワークショップとは今後も高い需要が継続するでしょう。
開催するにつれてノウハウも蓄積されていきますが、本記事で紹介した開催方法のコツや注意点を押さえて開催すれば、大きなミスは防げるはずです。
紹介したおすすめの配信ツールの利用も検討して、効率よくオンラインワークショップを開催していきましょう。
ただし、従来のツールは大人数で会話をするのには向いておらず、コミュニケーションがうまく取れない場合も多くあります。
参加者同士の交流をより深めたいと感じている方や、従来のツールではコミュニケーションをうまく取れないと感じている方にはMetaLifeがおすすめです。
MetaLifeを使って、今までのものとは一味違ったオンラインワークショップを開催してみてはいかがでしょうか。